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無価値感がつくり上げた、出口の見えない人生から抜け出すために

Rossco’s Eyes ~人生を俯瞰する視点~ Vol.214


Introduction

「自分は生きるに値しない…」そんな“無価値感”に苦しむ現代人は意外に多いのではないでしょうか。幼少期の親子関係でつくられる場合が多く、否定的な感情が引き金となって生まれる“自分に対する妄想”ともいえる感情なのですが、中には生きる気力までも失ってしまう人もいます。

今回ご紹介する実証例は、自分の存在を消してしまいたいほどの無価値感に苦しみ続けたある女性(Wさん 20代 埼玉県)が、ミロスシステムで人生を紐解き、出口の見えない人生から抜け出した体験です。

『無価値感がつくり上げた、出口の見えない人生から抜け出すために』

出口の見えないトンネルの中で

「正直、こんな日が来るとは思いもしませんでした」

晴れやかな表情でそう話すWさん。しかし、彼女のこれまでの人生は、まるで出口の見えないトンネルの中にいるようでした。

5人兄弟の4番目で、唯一の女の子として生まれた彼女は、待望の女児として特別扱いされることもなく、3人の兄たちと同じように育てられました。10歳上の長男から2歳上の三男まで、兄たちはみな文武両道で、特に歳の近い三男とはいつも比較されていたそうです。

「お兄ちゃんは生徒会役員もしているし、部活のリーダーにもなっているのに、あなたはどうなの?」

母にそう聞かれても返す言葉もなく、Wさんの劣等感は膨らむ一方でした。彼女も“母に愛されたい”“自分も注目されたい”と想い、勉強に、部活に精一杯頑張りましたが、兄のようにはなれなかったのです。

二度の自殺未遂

いつしか「私は生きている価値もない」と思い悩むようになり、中学生になると、とうとう学校へも行かなくなり、14歳の時に自殺を図りました。幸い、未遂に終わりましたが、その後も心的ストレスから逃れるためにリストカットを繰り返していました。

高校には進学したものの中退したWさんは、その後、定時制高校へ通うようになり、そこでいろんな境遇の人たちと出会い、苦しいのは自分だけではないことを知って、少しは気持ちが楽になったそうです。しかし、大学に入学して一人暮らしが始まると、またしても否定的な思考に囚われ、二度目の自殺を図ったのです。

その時も未遂に終わりましたが、「なんのために生きているのか…」という考えは頭から離れませんでした。心療内科にもずいぶん通いましたが、変化は感じられなかったそうです。

ミロスシステムとの出合い

そして、そんな彼女に悪夢のような出来事が続きました。自分にも、家族にも起こった最悪な事態に、まさに人生のどん底を味わい、何もかもがお手上げ状態でした。しかし、そんな状況の中で、彼女に一縷の望みを感じさせたのがミロスシステムだったのです。

「これしかない」という強い想いが彼女の心の闇を破り、貪欲に求めだし理解が深まるにつれて、出口に見える明かりは大きくはっきりしたものになっていきました。

そして、「人間の思考や言動に最も力のある“無自覚な意識”を、目の前の世界に映し見ている」という、この世の根幹的な仕組みを知った時、重たい人生が一気に紐解かれていったのです。

彼女を苦しめた根源的な原因

長年、苦しんだ無価値感や自殺願望さえも、ミロスのシステムにあてはめると、まるで方程式を解くように、根源的な原因が明らかになっていきました。

兄に劣等感を抱き、頑張っても報われなかったことや、両親に愛されていないと思い込み、無価値感に苦しんできた人生のはじまりが、「自分が自分に対して下した評価」だと知った時、人生が根底から覆されるような気がしたそうです。

そして、どんなに頑張っても思い通りにならない“反転のメカニズム”や、「無価値な自分を、自分で抹消していた」こともわかり、それが自分の家系に代々引き継がれてきた“観念的思考”だということまでわかると、彼女の中からいろんな葛藤が消えていき、とてつもない安堵感と解放感に包まれたのです。

両親のせいでも、誰のせいでもなく、ただ誰も“仕組み”を知らなかっただけだったのです。自殺を図るほど、両親の関心を自分だけに引きたかったことや、憎んできた両親のことを、それほどまで自分が愛していたことを感じて胸が熱くなりました。

そして、父や母にどれだけ愛されてきたか、大切にされてきたか、今まで受け取れなかった“愛”を体中で感じた時、彼女の口から歓喜の言葉があふれ出てきたのです。

「お父さん、お母さんの子どもに生まれてきてよかった!生きていてよかった!」

出口の見えない人生から抜け出せた

こうしてWさんは、出口の見えない人生から抜け出すことができました。もう無価値感はなく、過去を振り返っても、すべてが“本当の幸せ”や“愛”を知るために必要な体験だったと言えるほど、彼女はまったく変わってしまったのです

(終わり)

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