今回は、子供の非行に悩み、家庭が崩壊寸前になっていた 女性（Ｊさん）が、トリックを理解したことで子供の問題行動が終わり、 人生が180度転換した奇跡の体験をお届けします。

『子供の非行 〜あらゆる手をつくした母がたどりついた究極の答え〜』【前半】

息子に問題行動が目立ち始め……

Ｊさんの息子に問題行動が目立ち始めたのは小学生のときでした。毎日のように学校でけんかをするようになり、4年生になると１人で数名の6年生を相手にするほどになりました。

生徒とのトラブルやルール違反、先生とのいざこざを繰り返すため、一般の教室とは別の “問題室” とよばれる部屋で過ごしていましたが、そのうち学校にもほとんど行かなくなりました。そして、無断外泊、家出、万引き、暴力などの問題行動がどんどんエスカレートしていき、彼女の手に負えなくなってきました。

もっと厳しく育てるべきだったの？

「あんなにかわいかった子が、どうしてこんなふうになってしまったのだろう。子供のためを思い、できる限りのことをやってきたつもりが、どこかで育て方を間違えたのだろうか。もっと厳しく育てるべきだったのだろうか、それとも優しくしたほうがよかったのだろうか。私はあの子に何か悪いことをしたのだろうか…」

いくら考えても決定的な原因が思い浮かばないまま時間だけが過ぎていき、やがて息子は口もきかなくなりました。わが子が何を考えているのかわからず、どう対応したらいいのかわからない…そんな状況に彼女は恐怖を感じるようになりました。

夫は助けてくれず、周りには避難される

一番頼りにしていた夫も、「小さい頃からお前が育てているのだから、なんとかしろ」と言うだけで、仕事が忙しいことを理由に助けてくれませんでした。周囲から “母親の愛情不足” と非難され、Ｊさんはただ一人で底なしの闇の中に沈んでいくような孤独感に襲われました。

息子に罵られ

問題を起こしても、小学生の間は大人の力で押し止めることができました。しかし、体が大きくなってくると、そうもいきません。警察沙汰になることもあり、呼び出されるたびに、「お前のせいで俺は非行に走った！」「お前が俺の言うことを聞いてくれないからだ！」と息子に罵られました。

夜中に子供が階段を上ってくる足音が聞こえるだけで、怖くて布団の中に潜り込む…そんな眠れない日々が何年も続きました。

いろいろなところに頼っても……

頼る当てのない彼女は、さまざまな公的機関にすがりました。子供センターや児童相談所、精神神経科にも通いました。教育本や心理学本も読みあさり、必死に勉強しました。

挙げ句の果てには、「息子は悪霊にでも取り憑かれているのではないか」と霊媒師のもとを訪れたこともありました。それでも、何ひとつ変わりませんでした。「なんとかしよう」と思えば思うほど、事態は悪化するだけでした。

結局、過去への後悔と未来への不安が強くなるだけだったのです。息子を道連れにして命を絶とうと考えたのは一度だけではありません。さんざん手を尽くしたのに何も変わらない状況に、彼女は絶望の淵に落ちました。

親子の関係性にはトリックが

「この世に答えなんてない。もう何をしても無理なんだ…」

ところが、そんな最悪の状況のなかで突然、希望の光が見えたのです。それは友人から知らされた“親と子の関係性に隠されたトリック” でした。

「あなたの知りたいことが、全部ここにあるよ」

友人の言葉に今までにない可能性を感じ、Ｊさんはそのトリックを探求するようになりました。そこから彼女の人生が180度転換し始めたのです。

（シリーズ後半へつづく）