恋に傷つくと、愛することを恐れるようになり、愛されていることにも気づかなくなっていきます。もう男(女)はいい、恋はしない、結婚は考えられない…と、自ら幸せを放棄している人も世の中には少なくありません。
しかし、あなたの心の傷を完全に癒し、愛の本質に触れさせてくれる人は実はあなたと同じ傷を持つ異性なのです。
今回は、両親の離婚や自身の恋愛経験から、幸せになることをあきらめていたある女性(Yさん 40代 東京都)が、ミロスシステムを学ぶなかで出会った男性と心を通わせていくことで、辛い過去の記憶や、心の傷から解放され、愛を知っていく様子をお伝えします。
『男と女に刻まれた、愛を知っていくというシナリオ』
パートナーに出会えない
子どもの頃から両親の不仲に心を痛め、母の二度の離婚や、姉の離婚を通して、嫌というほど男女の愛憎劇を見てきたYさんは、結婚に夢や希望が持てず、むしろ無意味にさえ感じていました。
彼女自身も、お付き合いする男性が必ずと言っていいほどダメな男になっていくため、自分には人生を共にする相手はいないのだろうとも思っていました。
それでも、ミロスシステムに出合い、この世の仕組みとして、男なら女、女なら男の“自分を知る究極のパートナーがいる”ことを知り、希望は持っていましたが、一向にその相手に出会えないことに焦りを感じていました。
しかし、今年に入り、ミロスのシステムを本格的に学びだした彼女に、今までにない体験が次々に起こりだしたのです。
目の前に現れた男性は
Yさんの中に充満している怒りや、抑圧された感情が爆発するという出来事が相次ぎ、実母に酷いことをするなど、衝動的な行動を起こしてしまった自分を責め、コントロールできない感情に困り果てていた時、自分の状態をそのまま話せる男性が目の前に現れました。
彼もまた、離婚によって傷つき、深い悲しみを抱えていました。男性不信のYさんにとって、そんな彼はとても新鮮で、傷ついているのは女性だけではないことを知り、驚きと同時に、言いようのない安堵感に包まれたのです。
彼こそ究極のパートナー
彼を通して、子どもの頃に家族のもとを去って行った父の気持ちにも触れることができ、今まで自分には見えなかったものがたくさん見えるようになっていきました。
激しく憎しみ合う両親しか知らなかったYさんは、彼の離婚に至った経緯や、妻を幸せにできなかったことに罪悪感を持っていることを知り、当時の父の辛さや、母の苦しみが理解でき、本当は、愛し合い、支え合っていた両親を、初めて自分の中に感じることができました。
そして、今度は、Yさんが彼に、“離婚は悪い事ではないこと”を伝えると、彼の目から涙があふれ出したのです。罪悪感が緩み、涙を流す彼を抱きしめながら、Yさんは、自分の心の傷が溶けていくのを感じました。その時、彼は“私そのもの”であり、彼こそ究極のパートナーだと気づいたのです。
互いになくてはならない存在へ
それ以来、二人の距離感は縮まり、いろんな面で共鳴し合い、話すだけで癒やされていきました。また、互いに自分では気づかない心の盲点も明らかになっていきました。
特に衝突した時こそ、互いに、相手に感じるものや、相手の言葉から、自分の隠した感情や、本当の想いを知ることができ、相手に対しても、自分に対しても抵抗感が消えていくにつれて、二人を隔てる境界線もなくなっていきました。
こうして、心に同じ傷(同質の感情面)を持つ彼らは、互いに相手を映し出す“鏡”となり、今まで自分を縛ってきた感情や、思考パターン、一人では怖くて向き合うことさえできなかったものを、二人で一緒に観ることで超えていきました。
そして、心の傷が癒され、今までの生き方がリセットされていくなかで、自分の中から愛があふれ出し、互いになくてはならない存在になっていったのです。
自ら奇跡を起こした
二人の間に強い絆が生まれ、結婚を意識し合うようにもなりました。今まで味わったことのない安心感、幸せを体感し、その表情や振る舞いも、他人が見てもわかるほど変わってしまいました。二人が出合えたことも、この関係性も、少し前の彼らには想像もつかなかったことですが、ミロスシステムに出合い、自ら奇跡を起こしたのです。
傷つけ合ってきた人生は幕を閉じ、今、二人は手を取り合って、新しい人生を歩き出しています。
男と女で愛を知っていくというシナリオ
これまで、男と女は非常に難しいと言われてきましたが、その原因は、自分の最も見たくない感情面を相手に映し見ているからであり、この仕組みを知る以外に、男と女がわかり合えることはありません。
しかし、人間の根底には、男と女で愛を知っていくというシナリオが刻まれているのです。どんなに傷ついていても大丈夫です。恐れず一歩前に踏みだし、新しい男と女の物語を創造していくカップルが増えいくことを願います。
(終わり)