夫婦間のストレスがなくなると、経済がまわり出す

Rossco’s Eyes ～人生を俯瞰する視点～ Vol.258

Introduction

結婚すると、今までにはなかった問題がいろいろと出てきます。そして、その問題が原因で夫婦仲が悪くなったという話をよく聞きますが、実は各々が心の奥底に抑圧している葛藤が、夫婦という特別な関係性で増幅し、それが様々な問題となって現れ、夫婦で言い争っているのです。

今回ご紹介する実証例は、再婚した途端に、夫の会社の経営難に直面したある女性（Mさん 50代沖縄県）が、夫に映し見ている無意識の葛藤を解放していくことにより、夫婦関係が変わり、それと並行して、会社の売上が今までにない形で大きく伸び出した体験です。

ミロスシステムは、人間が抑圧している意識を紐解き、問題を終焉に向かわせるだけでなく、夫婦の関係性に生まれたネガティブなエネルギーを、創造的なものに変えていきます。Mさんの体験から、夫婦関係とお金の循環が密接につながっていることもお伝えします。

『夫婦間のストレスがなくなると、経済がまわり出す』

会社の経営難

15年間の不倫関係を解消し、ようやく結婚にたどり着いたMさんでしたが、またしても別の苦しみが待っていました。それまで順調だった夫の会社の売上が、結婚した頃から伸び悩み、安定した経営ができなくなっていったのです。

金融機関への支払いはおろか、従業員に給料も払えない状態になり、どうしてよいかわからなくなった時、Mさんたち夫婦を救ったのはミロスシステムでした。

夫婦が直面している会社の経営難は、仕事の受注が激減したことや、取引先からの支払いが滞ったことなど、直接的な原因はいろいろとありましたが、その原因を生み出しているのは、夫婦間のストレスであり、その大元は、各々が無意識に抱えている自分自身へのストレスであることを、Mさんは知っていったのです。

夫婦間のストレス

夫に対してMさんが感じていたストレスは、彼の独裁的なところでした。仕事中でも、プライベートでも、すべての権力を夫に握られ、何をするにも夫の許可を取らなければならなかった彼女は、いつも自分の気持ちや感情を押さえ込み、夫と意思の疎通ができない結婚生活に不満を感じていました。

知り合った頃の夫は、優しく包容力のある理想的な男性でしたが、次第に支配的になり、結婚後は独裁的な面が目立つようになっていきました。結局、相手が変わっても、本質的には前回の結婚と何も変わっていなかったのです。

前の結婚も同じ

Mさんの前の夫は、職場の人間関係が上手くいかず、毎晩、泥酔して帰ってきては、彼女にさんざん会社の愚痴をこぼし、あげくに「俺をバカにしているんだろう」「無視をするな」と怒鳴り散らし、命の危険さえ感じることもあったそうです。今の夫は、お酒に酔って暴言を吐くようなことはしませんが、日常の会話はひどく支配的で、息が詰まりそうでした。

もし、Mさんがミロスシステムを知らなければ、夫婦関係がうまくいかない原因は、夫が悪いから、会社の経営が傾いたからだと思うでしょう。しかし、目の前の相手や状況を問題視している以上、根本的な解決には至りません。問題を生み出した自分の意識を紐解き、なぜそうなってしまったのかを理解することで、二度と同じ苦しみを味わうことはないのです。

ミロスシステムで紐解く

Mさんは、夫に映し見ている無意識の葛藤を、ミロスシステムで明らかにしていきました。

夫がお酒に逃げているように、彼女にもずっと逃げているものがありました。それは、今の夫と不倫関係にあった時、不慮の事故で亡くなった前夫への罪悪感でした。自分が彼を死に至らしめてしまったのではないかという恐怖に、正気ではいられない自分を、経営の不安や恐怖をお酒で紛らわしている夫に映し見ていたのです。

また、結婚生活に感じる“不自由さ”、夫に感じる“支配”や“束縛”も、自分が自分に対してしている無意識の行為だと知ります。

実はMさんの父も支配的で非常に怖い人だったそうで、いつも父の顔色を伺いながら行動していた子ども時代と、今が重なりました。何をしても上手くできない中途半端な自分を嫌うようになり、自己評価の低さから自分を主張することができず、相手に合わせる“自分に抑圧的な生き方”しかできなかったのです。

つまり、自分を不自由にしていたのは彼女自身であり、前夫の「俺をバカにするな」「無視をするな」という叫びも、自分を否定し、本当の想いや感情を無視している彼女へのメッセージでした。

こうして紐解かれていくうちに、Mさんの中から自分の人生に対する「なぜ」「どうして」という疑問が消えていき、過去の体験も含めて否定するものがなくなっていきました。

夫が変わり、経済が変わり出す

すると、独裁的だった夫が変わりだし、従業員をとても大切にするようになったのです。Mさんも、窮屈な生活から解放されていき、夫婦関係も変わっていきました。

面白い事に、夫婦の変化と同時期に仕事の依頼がどんどん舞い込むようになり、今までにはないルートからの発注や、想定外の仕事も入ってくるようになりました。先方からの入金方法も、約束手形から現金払いに変わっていき、なんと、昨年度の売り上げの半分を、今年は短期間で達成し、非常に安定した状態で売上が伸び続けているのです。