人間には、人それぞれ価値観があり、その人が“何を優先して生きているか”に現れます。また、価値観は個人の基本的な考え方やルール、哲学をつくり出し、人生に大きく影響していますが、ほとんどの人は自分の価値観を自覚していません。
今回ご紹介する実証例は、“男には負けたくない!”とキャリアを積み、結婚後も“夫婦別姓”を貫いてきたある女性(Kさん 40代 神奈川県)が、ミロスシステムに出会い、今までの生き方をつくり出していた無意識の価値観をリセットしたことで、男性の大きな愛に包まれた穏やかな人生に変わってしまった体験です。
『男には負けたくない! 肩肘張った生き方をつくり出していたものは?』
夫婦別姓を選んだKさん
同じ職場で出会った男性と16年前に結婚したKさん。彼女の希望で夫婦別姓を選択し、入籍せずに事実婚を貫いてきました。当時、Kさんは、苗字を変えることで自分のアイデンティティを失ってしまうような気がすると言っていましたが、本当のところは“結婚しても男だけ苗字が変わらないのはズルイ!”という男性への強い対抗心からでした。
“男には負けたくない”
結婚後も彼女はバリバリ働くつもりでした。しかし、夫婦共に同じ業界の仕事をし、各々が長期に渡り海外に赴任することもあり、どちらか片方が自分の仕事をあきらめなければ一緒に暮らすことができないという状況でした。
仕事を辞めて夫についていこうか…。しかし、今まで築き上げてきた仕事を手放すことはできない…。二つの選択の狭間で葛藤しながらも、“女だから”とあきらめたくない、“男には負けたくない”と思うKさんは、いつも自分と夫のどちらが仕事をするのか、気が気ではありませんでした。
主導権争いの結婚生活
結婚後、最初に暮らしたアジアのある国では、長女を出産したこともあり、夫が仕事をしました。その後、Kさんが海外留学をした際には、夫が休職して彼女の留学先に滞在し、まだ赤ん坊だった長女の面倒を見ていました。一時期、各々が違う国で暮らし仕事をしていたこともありましたが、それ以降は、常にKさんか夫のどちらか片方が仕事をしていました。彼女の言うように、夫婦が共に仕事に就ける環境ではありませんでした。
しかし、ミロスシステムに出会い“人生を俯瞰する視点”から自分の人生を紐解いた時、彼女は自分が見ていた世界が真実ではないことを知っていきました。
夫に愛されていた?
夫と主導権を争ってきたと思っていましたが…夫と別居し、各々が違う国で仕事をしていた時、職場の人間関係のストレスに倒れそうになったKさんを見兼ねて、夫が仕事を辞めて傍にいてくれたことや、次女が生まれた時、子育てと仕事の両立が難しくなった彼女に変わって夫が働きだしたこと。他にも夫のサポートがあったからこそ、やってこれたことがたくさんありました。主導権争いというより、むしろ夫に愛され守られてきた人生だったのです。
まさか、夫に愛されていたとは思いもしなかったKさんですが、なぜ彼女はまったく違う世界を見続けてきたのでしょうか。それを知る“鍵”になる父と母について彼女に聴いてみました。
なぜ男性に対抗心をもっていたのか?
Kさんの父はサラリーマン、母は専業主婦で、封建的な父が主導権を握る家庭で彼女は育ちました。お金も父ががっちり管理し、養われている立場の母は、父に逆らうこともできませんでした。そして、父は会社で嫌な事があると母に当たり散らし、Kさんはそんな母が可哀相で、「離婚すればいいのに…」と子どもながらに想っていたそうです。
また、彼女自身、父に愛された実感がなく、その上、いつもやりたいことを反対してくる父は、Kさんにとって自由や権利を奪う人でしかありませんでした。そんな両親を見て育ったKさんが、男性に強い抵抗感を持ち、男に頼らなくとも自分の力で生きていける人生に価値を置いたのも無理もありません。
そして、大学進学時や人生の節目に父から言われた言葉-“女にはそんなものは必要ない”-が、さらに父への復讐心や男性への対抗心を煽り、“男には負けるものか!”と頑張ってきたのです。
男性の愛を実感できた
いろんな事がわかってきた中で、Kさんはもう一度父のことを思い起こしてみました。すると、家族をしっかり養ってくれたことや、“女には必要ない”と言いながらも、自分を4年制の大学と、その後の大学院にまで通わせてくれたこと。また、したいことを反対され猛烈に父を憎んだ出来事さえも、そこに娘を危険な目に合わせるわけにはいかないという父の愛があったことがわかりました。
「私は、父からも、夫からも愛されていたのか…」
今まで実感できなかった男性の愛を自分の中に感じたその時から、男性への対抗心もなくなり、肩肘張った生き方からも解放されました。今では夫の愛に包まれた穏やかな生活を送っているそうです。
夫婦別姓にピリオドを打った
今回の体験は、Kさんがミロスシステムに出会い、“パートナーは本当の自分を知るためのかけがえのない存在”だとわかり、夫婦別姓にピリオドを打ち、入籍してから起きた体験です。彼女は今現在も、夫や自分が見ている世界に感じるものを通して、無意識の思い込みや葛藤から解放され、新たな人生を創造する毎日を楽しんでいます。
いかがでしたでしょうか。人間は父と母を見て、自分が自分に刷り込んだ想いに縛られ、自らつくり上げた世界に閉じ込められています。ミロスシステムは、そんな幻想の世界から人間を解放し、“新たな人生”へと導く新次元の思考テクノロジーなのです。
(終わり)