感情というと、今、目の前にしている物事や相手に抱くものだと思いますが、実は感情とは“無意識の記憶”であり、過去に体験した感情が自分の人生に大きく影響しています。
今回ご紹介する実証例は、長年アレルギー皮膚炎に悩んでいたある女性(Nさん)が、ミロスシステムで人生を紐解き、本当の自分を取り戻していくなかで、病気をもつくり出していた無意識の感情を発見し、三次元の時間の概念を破り、症状が消えていったという体験です。
人間の顕在意識よりも圧倒的な割合を占めている無意識の情報を新たに書き変えることで、常識を超えるようなことが起こせてしまうのです。
『病症で現れた、子供時代に抑圧した感情』
アレルギー性皮膚炎に苦しむNさん
世の中には、まだまだ現代医学では完治できない病気がたくさんありますが、Nさんが長年患っていたアレルギー性皮膚炎もその一つでした。
子供の頃に発症し治療を受け続けてきましたが、原因もはっきり分からないため、これといって対応策もなく、症状が重症化したり軽くなったりを繰り返していました。皮膚表面に現れるため、場所によっては隠すこともできず、他人の視線にさらされ辛い思いをしたこともありました。
以前に看護師をしていたときには、消毒液など薬品の影響や、頻繁な手洗いによる乾燥により、腕から手にかけて重症化し、退職を余儀なくされたそうです。
皮膚炎を作り出している原因
しかし、ミロスシステムに出会い、目の前に見ている世界が自分の“内面”に隠れた“無意識の反映”であると知ってから、その“新しい見方”で、自分の中に原因と答えを発見していくことで、家族の問題や仕事の悩みなど、どうにもならなかった現象がスムーズに修復されていきました。
そんななか、彼女は、自分がどんな思考パターンを持っているのかを知ろうと、自分のルーツである父と母の生い立ちに自分を重ねてみたとき、皮膚炎という現象をつくり出している原因を発見することになったのです。
父と母の生い立ち
Nさんの父は、戦時中の混乱した時代に、11人兄弟の四男として生まれました。
家族を守り、生きることに命がけだった両親(父方の祖父母)は、幼い父にかまう余裕もありませんでした。
また、彼女の母(継母)は5人兄弟の末っ子として生まれました。父(母方の祖父)が病死したため母子家庭となり、女手一つで子供を育てなければならなくなった母(母方の祖母)も幼い継母にかまう余裕などありませんでした。
そして、苦労している母(祖母)の後ろ姿を見ると甘えることもできず、その上、15歳離れた一番上の兄の子供たちの子守ばかりさせられていたそうです。
親に甘えられなかった寂しさ
そんな父と母の生い立ちにNさんが感じたものは、親に甘えられなかった寂しさ、愛情への不足感、そして、「かまって欲しい」「私だけを見て欲しい」という切なる想いでした。
そして、その感情や想いを、自分も子供時代に体験していることに気づいたのです。
Nさんに、2歳離れた弟が生まれると、それまで自分一人に向けられていた親の眼差しは二分され、彼女が求めるほどの愛情は親から感じられなくなりました。
母からも父からも引き離された
そして、まだ甘えたい盛りの6歳の時に母が亡くなるというショッキングな出来事があり、悲しい感情とともに母を求める想いを心の奥底に追いやり感じないように閉じ込めたのです。
さらに、父も病気療養のために隔離病院へ入院し、Nさんは母からも父からも引き離され生活することになりました。
両親の体験を追体験
「あの頃は、本当に寂しくて、寂しくて…。親に甘えたくて…かまってほしかった」
そう話すNさんも、当時は父を困らせてはいけないと思い、切ない想いを我慢して、考えないようにして生きてきました。
つまり、彼女も、両親の子供時代と同じようなシチュエーションと感情を追体験していたのです。
病気になれば、かまってもらえる
そして、「かまって欲しい」という無意識の願いは、思いもしない形で現象化していました。
Nさんの父は病気ばかりしていたそうですが、妻(Nさんの継母)に看病してもらい、また、入院により24時間体制で看護してもらえることで、皮肉にも願いは成就していました。
一方、彼女の継母も、病気の父に“かまって欲しい自分”を映し見て、看病することで自分の“無意識の不足感”を満たしていたのです。
そして、そんな父と母を見ていたNさんは“病気になればかまってもらえるのだ”と知らないうちに思い込み、「かまって欲しい」という無意識の願いを皮膚炎になることで叶えていたのです。
世代を超えて連鎖した無意識の情報
無意識の情報― 「かまって欲しい」「甘えたい」「私を見て欲しい」が世代を超えて連鎖し、祖父母や、そのまた父母の代から同じ感情を抱くシチュエーションをつくり出していること。
そして、抑圧された感情が、家系の特徴として“病”という現象で現れ、それにより願いを叶えていたというメカニズムを理解したとき、彼女の身体に信じられない変化が起こり出したのです。
今まであった症状が消えた
『もう皮膚炎とはお別れだ…』
そう感じた直後でした。Nさんは身体の変化に気づきました。
「あれ?かゆくない!」
まさかと思いましたが服を脱いでみると、今まであった症状が消えていたのです。
長年治らなかった症状は、「なぜそうなったのか?」という“原因と答え”を自分の中に見つけたその日から消えてしまいました。
無意識の感情がつくり出していた世界はリセットされ、Nさんは肉体ごと人生をリセット、再生したのです。
新次元の視点から無意識を知る
いかがでしたでしょうか。
人間は外側の世界に原因や解決策を探そうとしますが、すべては自分の中にあります。
ミロスシステムは、新次元の視点から、自分では知ることのできない内面の無意識にアプローチし、なぜこうなったのか?
そして、どうしたらいいのか? を自らの力で明らかにしていく実践方法なのです。
(終わり)