今週も、新次元のシステム=ミロスシステムが“男と女の関係性”にもたらす可能性をお伝えします。
特別な異性の前では、誰でも素の自分ではない自分を演じているものです。中には、こういう女性(男性)でありたい、または、こんな女性(男性)にはなりたくないと思っている人も多いのではないでしょうか。
しかし、実際には、そういう“こだわり”を持っていると本当の幸せはやってきません。例えば、“嫉妬深い女はみっともない”と思い、もの分かりの良い女性を演じていたら、彼を他の女性に奪われ、嫉妬で狂いそうになった。“尽くすことを美徳”としている女性が、尽くすことに疲れ果てて、相手の気持など考えずに突然別れを切り出した。…等々、結果的に“なりたくない自分”になってしまうケースが多く、しかも、本人はそのことに気づかないため、また次の恋で同じ関係性を繰り返すことになってしまいます。
今回ご紹介する実証例は、ミロスシステムによって異性関係における自分の“こだわり”を外したら、幸せがやって来たというある女性(Aさん)の体験です。彼女の体験に基づき、人間の“意識の仕組み”を知ることで、幸せを最短で引き寄せるヒントをお伝えします。
『新しい時代の“男と女のLOVE STORY”(2) 異性関係での“こだわり”を外したら、やって来た幸せ)』
13歳の年齢差
女性にとって恋人との年齢差は個人の価値観にもよりますが、二人でいるときはよくても、公の場に一緒に出る時や、互いの家族や友人に会う時など、“どう思われるだろうか?”と気になるものです。
Aさんも、彼とは13歳の年の差がありました。1年前に、彼女の方から彼にプロポーズをした際、彼からではなく、彼の母親を通して断られるという非常にプライドを傷つけられた出来事がありました。
そして、とても大事なことを母親に言わせた彼に対して“姑息さ”を感じ、それ以来、二人の間に埋まらない溝ができていました。その後、彼の方から両親に会いに行こうと言われても、彼女はずっと返事をはぐらかしてきたのです。
「彼の両親に何を言われるだろうか。13歳も年上の私を見て、どう思うだろうか…」
“男性にすがりつく女”にはなりたくない
プロポーズを断られた時の傷からは、悲観的な想像しか生まれません。そして、その想像が、ある日、現実のものとして表れました。彼の口から、年齢差のこともあり結婚を迷っていると聞かされたのです。
「やっぱり、もうこの辺でけじめをつけよう。彼とはもう終わりにしよう…」
本当は別れたくなかったAさんですが、“男性にすがりつく女”にはどうしてもなりたくなかったのです。
普通なら、そのまま二人は別れていたかもしれません。しかし、ミロスシステムを学んでいた彼女は、別れを決めた時に出てきた“感情”や“こだわり”を「キー」にして、幸せを邪魔している無意識の存在を知っていったのです。
「“男にすがりつく女”にだけにはなりたくない!」
Aさんは、その強い“こだわり”をシステムで紐解いていきました。
母を反面教師にした
実は異性関係における“相手の見方”、出てくる“こだわり”、湧いてくる“感情”は、自分に最も身近な“男と女の関係性”である“両親の関係性”に依存しているのです。
Aさんが嫌う“すがりつく女”は、まさに子供の頃に見ていた母そのものでした。とても依存心が強く、時には泣き叫んで父にすがりつき、自分の想いを通そうとする母が嫌いでした。そして、そんな母を反面教師にして、Aさんは依存する女性を憎み、自立を目指して生きてきたのです。
父との関係性から生まれた固定観念
一方、彼女の父は、妻と娘(Aさんの姉)と折り合いが悪く、暴力を振うことがありましたが、Aさんだけは可愛がられていました。しかし、彼女が中学生の時に父は家を出て行ったのです。まさか自分が父から捨てられるとは思ってもいなかったため、ショックは相当なもので、その時につくられた強固な観念的思考―
「男は女を裏切るもの。信じてはいけない。男に頼らず、一人で生きていけるようにならなくては…」
これが、彼女の異性関係に大きな影響を及ぼしていたのです。
“裏切る男”“すがりつく女”
そして、同時に、父と母の関係性を通して、“裏切る男”と“すがりつく女”という男女の関係性がAさんの思考に刷り込まれていました。
こうなると、いくら幸せを求めても、思考にインプットされた男(父)と女(母)の関係性を繰り返します。Aさんはこれまで何度も恋愛で傷つき、また今回も両親の関係性を繰り返そうとしていたのです。
しかし、目の前の事象はすべて自分の“内面”が反転した世界です。それは自分を産み出し育ててくれた父と母とて例外ではありません。むしろ、自分の内面を父と母に映し見て、そこで感じたものが思考に刷り込まれ、またそれを外側に映して見ているのです。この“親と子の関係性のトリック”を知らなければ、永遠に負の連鎖のループを断ち切ることはできません。
内面が外側に反転していた
Aさんは、彼に感じるもの、二人の関係性に起きている事を、自分の父と母に照らし合わせて、自分の内面が外側に反転して映し出される“仕組み”を理解していきました。
すると、まさに自分が見ていたものが、自分そのものだったと気づいたのです。母に感じた“すがりつく女”は、父の気を引こうと父に“すがりついていた”自分でした。
父に感じた“裏切り”は、自分に自信がなく自分を愛せない彼女の、自分への“裏切り”でした。
そして、事あるごとに彼に感じた“姑息さ”は、父に暴力を振るわれる母や姉を横目に、父に気に入られようとして、うまく関係性を保っていた自分、そして、周囲の人に好かれようと、本心を隠し、表面上いい人を演じていた自分の“姑息さ”が映っていたのです。
幸せを邪魔していたのは無意識
こうして自分の無意識が明るみになることで、幸せを邪魔していたものがはっきりしていきました。すべては、自分が父や母をどう見たかでつくり上げられた人生であり、今まで問題視していたことも、蓋を開ければ何でもないことでした。
理解した瞬間に、目の前の世界もまったく変わってしまいました。
Aさんの中に、男性への疑いや結婚に対する不安、しがらみはもうありませんでした。目の前の彼も、まるで別人のように変わってしまいました。その後、間もなくして二人は結婚したのです。
今、Aさんは“結婚”という男と女の新しいステージで、パートナーを通して未知の自分を知ることで創造されていく世界を楽しんでいます。
(終わり)