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父の認知症が消えた — 自分を知ることで起きた奇跡

Rossco’s Eyes ~人生を俯瞰する視点~ Vol.94


Introduction

人間の遺伝子で働いているのは5〜10%ほどで、あとは眠ったままの状態に置かれていると言われています。その眠っている遺伝子を目覚めさせることで、人間の持つ偉大な可能性を開花させる研究が進んでいます。

ミロスプログラムの実践者の体験談は、どれをとっても “人間の計り知れない可能性” を感じさせるものばかりです。

今回は、健康面で起きたある女性(Kさん)の体験をご紹介します。外側の世界を通して自分の内面を知っていくことで、常識を超えた出来事が起こっています。

『父の認知症が消えた — 自分を知ることで起きた奇跡』

父が認知症に

昨年の暮れ、Kさんの父は直腸ガンの手術を受け、放射線治療のために入院していました。経過は良好でしたが、ある日、同室者とトラブルを起こしました。そして、仲裁に入った看護婦と口喧嘩をしているときに錯乱状態に陥りました。

その様子から頭部へのガンの転移が懸念されましたが、検査結果に異常はありませんでした。ところが、それが認知症によって起こった障害であることがわかったのです。

父は自分が病院にいるという認識がなく、病院が自宅周辺や実家のお寺に見えているようでした。家族の顔を思い出しても、すぐに忘れてしまいます。

昼と夜の区別もつかず徘徊するため、24時間体制で家族が付き添わなくてはならなくなりました。

ちょうどその頃、ミロスプログラムを本格的に学び出したKさんにとって、父が入院するという環境は、まさに彼女の “実践の場” になりました。両親と対峙することで、彼女はこれまで知ることのなかった自分の内面を知っていったのです。

父と母の関係性から

Kさんにとって、父は子供の頃から怖くて逆らうことのできない絶対的な存在でした。いつも母を頭ごなしに怒鳴る父の声を聞くたび、彼女は身を削られるような思いをしていました。

「父と母は子供のことを考えて、離婚しないよう我慢しているんだ」

彼女は結婚後も、そんな思いをもって両親の姿をずっと見続けていたのです。

しかし、父と母の関係性をミロスプログラムの “同時存在・二重構造” というシステムに当てはめてみたとき、初めてその関係性をつくりだしている内面の無意識が見えたのです。

表面的には性格もまったく違う父と母でしたが、夫婦は無意識の中に “同質のもの” をもっています。そして、自分では知ることのできない無意識を、目の前の相手に映し出して見ているのです。

このシステムに基づくと、父の目の前で泣いている母は “父の無意識” であり、母の目の前で怒鳴っている父は “母の無意識” です。

つまり、泣いているのは父だったのです。

「自分のことをわかって欲しい」という思いを妻に受け取ってもらえないと感じ、その悲しみが怒りとなって表れていたのです。ただ泣くだけで何も返答してくれない妻に、余計に扉を閉められ拒絶されたように感じていたのでしょう。

その一方で、怒鳴っていたのは母のほうでした。「わかってもらえないだろう」とあきらめ、自分の殻に閉じこもり、受け入れてもらえないことへの怒りを無意識の中に抑圧していました。そして、その怒りを目の前の父が表現していたのです。

両親にはKさんの内面が映し出されていた

つまり、二人の間には「自分のことをわかって欲しい」「認めて欲しい」という思いがあるだけでした。

あまりにも衝撃的な結末でしたが、両親のことを理解し、受け入れることができた彼女はとても嬉しそうでした。

彼女はさらにシステムの理解を深めました。それは、この父と母の関係性は、Kさんの内面が映し出されたものだったということです。

彼女は、両親にこれまで感じてきたものを自分に向けたとき、それが自分の内面にある無意識の葛藤であることを知りました。そして、夫婦関係その他のさまざまな人間関係においても同様に、“父と母に感じるもの” を体験していたことにも気づいたのです。

父(男)と母(女)から生まれた人間は、その二人から受け継いだ男性性と女性性という “自分の内面” を“外側の人間関係” に映し出して見ています。それがこの世のシステムです。

認知症が消えていた

そのシステムを知らないために、さまざまな人間関係のなかで相手と闘い、傷つけ合っています。そして、親と同じような関係性の苦しみを子供が体験するのは、親から子へと内面の男性性と女性性が遺伝子にコピーされているからです。

しかし、外側を通して感じるものを自分に向けたとき、人間は初めて自分の内面を俯瞰することができます。その視点の位置から見える内面は、思考のジャッジが介入しないあるがままの世界。Kさんは、両親を通して知った自分の無意識の葛藤をジャッジすることなく受け取れたのです。

その瞬間、Kさんの内面はリセットされ、まったく新しく生まれ変わりました。今度はその内面が外側の世界に反転し、新しい世界をつくり出します。

気がつけば、母が変わり、父が変わり ─ まるで新婚の夫婦のような、見たこともない両親に変わっていました。そして、退院する頃には、父はすっかり元気になり、認知症も消えていました。

現代医学の常識を超えて

いかがでしたでしょうか。今回ご紹介した実証例の他にも、健康面の問題が実践後すぐに改善したという報告例がたくさん寄せられています。アトピー性皮膚炎が目の前で消えた、余命宣告をされた末期のガンが消えた、治療法のない難病の症状が消えた…など、現代医学の常識では考えられないことが起きています。

(シリーズおわり)

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