1. トップ
  2. Rossco’s Eyes 〜人生を俯瞰できる視点〜

  3. Vol.139


自殺に向かう思考を超え、本当の生命力を復活させる〜

Rossco’s Eyes ~人生を俯瞰する視点~ Vol.139


Introduction

今週は、大きな社会問題になっている“自殺”をテーマに、新次元の思考システムが現代社会にもたらす可能性をお届けします。

今や日本は自殺率の世界ランキングで上位に位置し、毎年3万人もの人が自ら命を絶っています。しかし、実際にはその数をはるかに上回る自殺者がいるだろうとも言われており、大きな社会問題になっています。

特に20代、30代の自殺率は年々増加し、その年代の死因のトップが自殺というのも先進国では日本以外にはありません。

そして、その背後には「本気で死にたい」と考えたことのある多くの予備軍が存在しているのです。世界の中でも平和で安全な国の上位に選ばれながら、自殺者が多い日本。一体なにがそうさせているのでしょうか。

今回ご紹介する実証例は、男として家族のためにがむしゃらに頑張ってきた結果、鬱状態になり、“死”を考えていたOさん(男性)が、ミロスシステムを知り、“本当の生命力を復活”させた体験です。

誰もが持っている心の闇に人間はどう侵されているのか、そして、その苦しみからどうやったら脱出できるのかを、彼の体験に基づきお伝えします。

『自殺に向かう思考を超え、本当の生命力を復活させる』

本当に死ぬかもしれない

1年前、Oさんは生きているのか、死んでいるのかさえわからない状態だったと言います。唯一確かだったのは「このままでは本当に死ぬだろう」ということでした。

起業して4年目を迎え、その頃、学んでいたある強烈なプラス思考のメソッドで、売上は伸び続け、初年度に必死になって達成した数字をわずかな期間で超えるという成果も出していました。

そして、更に売上を安定させようと新しいビジネスをスタートさせた頃、彼に異変が起こり出したのです。

どんどんお金は回るようになり、本来なら喜ばしい状況であるにもかかわらず、彼は精神的に追い込まれていきました。

ネガティブな思考に支配されて

売上が上がれば上がるほど、お金が回り出すほど、彼を支えてきたモチベーションの背後に隠れていたネガティブな思考が騒ぎ出したのです。

「このままじゃダメだ…もっと、もっと頑張らないと…」

立ち止まったらすべてを失ってしまうような不安と恐怖に駆られ、ろくに休みもとらずに働きました。たまの休みに家族と一緒に過ごしていても、頭の中は売上のこと、お金のことでいっぱいでした。

夜も眠れず事業のプランや売上につながる方法を考え、日が昇る頃に眠りに就くという日が増えました。ネガティブな思考の想像から逃れたくて、お酒にも頼るようになり、体もボロボロになっていきました。

「死」を考えるように

やがて昼夜が逆転し、仕事にもいけなくなり、自分の殻に閉じこもるようになった彼は、家族とも口をきかなくなりました。周りの人間が敵に見え、最愛の子供や妻、そして両親にも殺意を抱くようになってしまったのです。

自分の中に隠れていた最悪な感情が堰を切ったように噴き出し、今までのプラス思考も通用しなくなり、もう一歩も進めなくなってしまった彼が思いつくことは…「死」以外にありませんでした。

差し伸べられた救いの手

しかし、窮地の淵に立たされたOさんに、ある日、救いの手が差し伸べられたのです。それは、かつて同じ“思想”を学んでいた友人でした。その友人もミロスシステムによりこの世界のトリックから抜け出した1人だったのです。

自殺者の9割が自殺時にうつ病やアルコール依存症、統合失調症など精神障害を有している可能性が高いと言われています。

しかし、精神が侵された“根源の原因”は、実は過酷な仕事環境や人間関係など“外的”なものではなく、そういう状況をもつくり出している人間の内面の葛藤であり、その葛藤は、この世界のからくりに騙された人間の思考がつくり出したものなのです。

新次元の思考システムを手にした

ミロスシステムに出会ったOさんは、そのからくりを知り、侵された思考をリセットしていきます。

彼が最も衝撃を受けたのは、自分の中にある嫌な感情や醜いもの、今まで“悪”としていたものが、この世界の仕組みとして“なくてはならないもの”だったということでした。

その時、彼は、ジャッジを超えたところから、プラスとマイナスはペアだった…という世界を生まれて初めて見ることができたのです。

生があり死がある。悪があるから善を知れる。この自分も父(男)と母(女)の融合体であること…等々、すべてがペアでなくては存在できないことがわかったことで、本当はジャッジする必要性のないあるがままの世界であることを知ったのです。

なぜトリックにはまったのか?

彼がつまずいていたトリックは、ペアの片方しか見えていなかったこと。

そして、目の前の世界に自分の内面が反転し映っていることを知らず、マイナスを嫌いプラスだけを追い求めた結果、さらにトリックにはまっていったことでした。

抑え込んだマイナスが目の前に“反転”していた

始まりは親の愛情を感じられなかったことで生まれた欠乏感でした。しかし、これも彼がもともと持っている欠乏感が親に映し出されたにすぎません。

ただ、仕組みを知らなかったばかりに、そのマイナスを埋めようと子供の頃からプラスを求めて生きていたのでしょう。結婚し子供を持ち、家族のために頑張り、休むことなく働いてきました。

しかし、プラスを求めた分、その背後で増幅していたマイナスが自分に不安や恐怖を与え、それをプラス思考で押さえ込んできた結果、膨れ上がったマイナスが表に“反転”し、努力して築き上げてきた生活も壊れてしまいました。

愛する家族に殺意を抱き、自分も自殺を考え、すべてを失おうとしていたのです。

ミロスシステムの実践

彼にとって、見ている対象物に感じるものを通して、自分の内面にあるマイナスとプラスをただ知るだけでいいというミロスの実践は、今までになく新鮮で、その軽さ、楽さ、そして、自分を知れば知るほど、目の前が別世界のように変わっていくことに驚きの連続でした。

事業も家族もどんどん変わり出した

また、それを夫婦ですることで、初めて互いに通じ合える喜びを知りました。すると、想像もつかないことが起こり出したのです。

事業は自分たちの思うように展開し始め、がむしゃらに頑張っていた当時からは信じられないほど変わってしまいました。そして、夫婦の変化に伴い、子供も自分の意思で好きな事をし始め、以前は最悪だった両親との関係性もまったく変わりました。

生きながら生まれ直したOさん

マイナスは乗り越えていくものではなく、それを受け入れた時、自分の中で両極が混ざり合い、全く違うエネルギーとなって循環し始めます。

それを体現した彼は、生きながら生まれ直したように、人生そのものを全く新しく変えてしまったのです。

本当の生命力の復活へ

いかがでしたか。死を考えていた人間がこれほどまで変わってしまう方法がこの世界にあるでしょうか。

2006年に自殺対策基本法が制定され、いろんな取り組みが成されていますが、著しい変化はありません。

自殺の原因や動機になっている家庭環境や経済、勤務問題や学校問題を修復することも必要ですが、抜本的な解決は、今回の実証例でお伝えしたように、この世のトリックから抜け出し、自殺に向かう人間の思考を超えて、本当の生命力を復活させることが必要なのではないでしょうか。

(終わり)

同じジャンルの記事

Vol.252忘れてしまいたい過去には、自分にとって大切なものが隠れている

Vol.89夫婦は愛を知るために、同じ苦しみを持っている

Vol.79幸せを邪魔するものは、実は自分の無意識だった【後半】

おすすめの書籍
THE ANSWER

書籍 新次元思考テクノロジー 〜対立を超える視点〜 ROSSCOが生涯をかけて伝え続けた「持続可能な人類のために絶対必要な意識のテクノロジー」とは―。
販売価格 1,980円(税込み)
商品の詳細へ

MIROSSが学べるスクールのご紹介
ミロスアカデミー ミロスアカデミーオンライン