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医療現場のトラブル 病棟間の対立を生み出す関係性のカラクリ

Rossco’s Eyes ~人生を俯瞰する視点~ Vol.271


Introduction

大企業でも、小さな会社でも、会社組織の中にいると部署間の摩擦というものがつきまといます。

例えば、営業側の欲求が開発側にとって不利益なものであったり、またその逆もあったり。利害が対立し、相手側がこちらの思うように動かないことで摩擦が生まれ、それが長引けば相手が敵に見えてきます。本来なら、同じ目標に向かっていく仲間であるのに、足の引っ張り合いになるケースも少なくありません。

そこで今回は、会社組織にとって大きな損失にもつながるこの問題を、ミロスシステムでスムーズに解決した実証例をお伝えします。

病棟看護師として働くある女性(Tさん30代 宮城県)が、病棟同士の対立をミロスシステムで紐解き、“関係性のカラクリ”を見破った視点から、最適な改善策を提案し、双方ともに損得のない形で業務を円滑に遂行できるようになった体験です。

『医療現場のトラブル 病棟間の対立を生み出す関係性のカラクリ』

トラブルが尽きない

Tさんの働く病院は、人手不足の慢性化で人間関係のトラブルが尽きませんでした。特に彼女が配属している療養病棟は、同じフロアに一般病棟もあり、互いに相手側のスタッフが困っていても見て見ぬふりで、いつも不穏な空気が漂っていました。

両病棟がうまく連携が取れるように改善策を立てても継続することはなく、事態は平行線のままでした。その上、派閥同士の対立や個人的な確執もあり、陰口や嫌がらせも日常的で、Tさんもその被害者になれば、加害者にもなるという状況でした。

内面意識の葛藤が原因

しかし、ある日、彼女は双方のスタッフのやり取りを見ていて、両者が対立する本当の原因は、自分たちが問題視している人手不足や利害の違いなどではなく、人間の内面意識の葛藤がつくり出した“関係性の問題”であることに気づくのです。

互いに主張を譲らず言い張る姿は、相手を支配することで、自分を存在させようとする欲求(不足感)のぶつかり合いでした。自分(アイデンティティ)を失う恐怖から、相手の意見に抵抗感を示し、話し合うことができないのです。病棟間の対立も、いつの間にか論点から外れた権力争いになっていました。

Tさんも人間関係に悩まされてきた

Tさんも、ミロスシステムに出合う前は、コミュニケーションがうまくとれず、内面の葛藤がつくり出した人間関係にずっと悩まされてきました。

恋愛でも仕事でも、いつも「認めてもらえない、愛してもらえない」と感じてしまい、それがもとで相手と戦ってきましたが、ミロスシステムの実践で、他者に感じるものを自分が自分に対してしている無意識の行為として観た時、“自分を愛せない自分”がいたのです。

その直接的な原因は、一家離散の原因をつくった父親でした。幼い頃から、父の母に対する暴力に怯え、さらには父の借金問題が引き金となり両親は離婚しました。Tさんは、父を激しく憎み、そんな親から生まれてきた自分のことを、“存在ごと”否定していました。

見ている世界は自分の認識に依存している

しかし、過去の出来事は現実にあった事でも、そこに自分が何を感じ、どう捉え判断したかによって見える世界はまったく違ってくることを知りました。つまり、Tさんは、自分の見ている世界は自分の認識に依存していることを知ったのです。

彼女は、自分の内面がつくり出した世界に感じるものを通して、自分の中にある葛藤を発見し、それが様々な問題をつくり出しているという仕組みを理解していくうちに、気づけば葛藤がなくなり、自己否定を感じなくなり、父に対する憎しみも消えていました。

毎日のように、自分に対して無意識に不平不満を言っていた頃は、恋人から酷いことを言われたり、職場でもバッシングや嫌がらせを受けたり散々でしたが、そういうこともなくなりました。

“新しい視点”から俯瞰できた

自分がミロスに出合い超えてきた人間関係を振り返り、すべて終わっていることにあらためて気づいたTさんは、その“新しい視点”から、病棟間の「対立」を俯瞰した時、“何も問題はない”と確信することができたのです。

後日。Tさんは、病棟主任に最適な改善策を提案したところ、すんなりと採用されることになりました。懸念された両病棟の業務的な変更もなく、すべてがスムーズに流れ出し、残業も一切なくなってしまったのです。

立場やキャリアの壁もなくなり、損得もない、みんなで助け合える病棟に変わり、誰かが困っていたら、「手伝うよー!」と声が聞こえてくる。今では、対立していたとは思えないほど全員が一つにまとまり、同じ方向性へ向かっていく仲間になっています。

対立が一瞬で終わる

何年も続いていた病棟間の対立が、一瞬で終わってしまいました。Tさんが関係性のカラクリを紐解いたことにより、彼女が見ている世界から問題がなくなり、結果、彼女のいる職場からも問題が消えました。

たった一人でも理解者がいることで、これほどまで職場環境は変わります。ミロスシステムは、どんなものよりも最短最速で問題を超え、まったく新しい環境に生み直す新次元の思考テクノロジーなのです。

(終わり)

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