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求めるだけの“恋”から、受け取り合う“愛”へ

Rossco’s Eyes ~人生を俯瞰する視点~ Vol.177


Introduction

恋はいつか終わるものです。どれほど相手のことが好きでも、必ず「終わった…」と感じる日がやってきます。しかし、“新次元の視点”から二人の関係性を紐解いたとき、“恋”をまったく別次元の“愛”に変えることができるのです。

今回ご紹介する実証例は、次第に心がすれ違うようになり、別れ話に発展したカップル(Y男さん S子さん)が、相手に映し出される無意識の自分を知っていくことで、本当の愛を知るプロセスに変わった体験です。

『求めるだけの“恋”から、受け取り合う“愛”へ』

一目惚れした彼との恋

一目惚れをした彼の心を射止めたS子さんは、つき合い始めの頃は毎日がバラ色でした。遠距離恋愛でしたが、会えない分、愛おしさは増し、仕事をしている時と寝ている時以外は彼と連絡を取り合い、楽しい時間をすごしていました。

互いにミロスシステムを学んでいたこともあり、コミュニケーションはうまくいっていると思っていました。

気持ちがすれ違うように

しかし、彼を好きになればなるほど嫌われるのが怖くなり、次第に言いたい事が言えなくなり、話をしていても彼の気持ちがどこにあるのか掴めず、切なくなるばかりでした。

気持ちのすれ違いから喧嘩になることが増え、S子さんは彼の気持ちを取り戻したくて必死でした。思いきって彼の住む都市へ引っ越しますが、傍に居ても距離感は縮まらず、切なさは大きくなるばかりでした。

とうとう彼と連絡も取れなくなり、つき合っているのかどうかさえもわからない状態が1か月近く続いていました。

別れを切り出すことができない

一方のY男さんは、つき合いだした頃は彼女に遠慮もあり、感情的にならないように取り繕っていましたが、だんだん自分を押さえきれなくなり、S子さんを困らせるようになりました。

衝突することが増える中、S子さんが引っ越してくると聞いた時は喜びましたが、着々と準備が進んでいくにつれ、だんだん気持ちが冷めていったのです。

Y男さんは、過去にも同じ経験がありました。相手のことが嫌いになったわけではないのに、興味がなくなっていくのです。

そして、相手の反応が怖くて自分から別れを切り出すことができない…。自分でも“ズルイ男”だと思いながら、今回も、願わくば彼女から愛想をつかされるか自然消滅にしたいと思い、1か月近くも曖昧な状態にしていました。

Y男の恋愛のパターン

しかし、ある日、ミロスシステムにより、この恋愛パターンをつくり出している自分の内面意識を知ることになったのです。

関係性が深まると、相手の女性に飽きてしまうという彼は、その行動によって無意識に女性に復讐をしていることを知ります。その背景には、子ども時代の母親との関係性がありました。

“母に愛されていない”と思ったY少年は、母への“憎しみ”と「僕だけを見て欲しい」「僕だけを愛して欲しい」という“欲求”を心の奥底に抑圧しました。それ以来、彼は“愛してもらえない”という想いで女性を見ているため、相手のことを心から愛することができませんでした。

そして、抑圧された欲求-「僕だけを見て欲しい、愛して欲しい」-を様々な形で相手に表現し、自分の方に向いてくれた途端に、飽きて関係性を断ち切ることで、“愛してくれなかった母”への復讐をしていたのです。

お互いの想いを伝えあった

恋愛がうまくいかないメカニズムを“自分の中”に見つけた彼は、“別れ”に対するいろんなジャッジがなくなり、S子さんに素直に「別れよう」と伝えることができました。

そして、「別れよう」と言われたS子さんの方も、彼から連絡がない間、苦しみ抜いたことで、逆に自分の本当の想いを感じられるようになっていました。

「私は彼のことを愛している」

彼女にとって、別れる、別れないはもう問題ではありませんでした。ただ彼に会って話がしたいと思い、素直に「会いたい」と伝えました。

“新次元の視点”から無意識の自分を知る

二人は“別れる”ために会いました。久しぶりに彼と話しながら、S子さんは、今まで一度も“彼の想いを聴いていなかった”ことに気づきました。

そして、気づいた瞬間から“彼そのもの”を受け入れられるようになり、「別れよう」という言葉も抵抗なく受け取ることができました。

すると、以前はまったく聞く耳を持たなかった彼が、S子さんの話を聴きだしたのです。そこから、今まで体験したことのないコミュニケーションが始まりました。

二人はミロスシステムに基づき、“新次元の視点”から、自分と相手の関係性を俯瞰し、互いに感じているものを素直に表現し合い、パートナーに感じるもの、そして、パートナーが自分に感じたものから、無意識の自分を知っていきました。

お互いの心にあった同質の傷

親に感じていたものと同じものを相手に感じていたことや、自分が抑圧しているものを相手に映し見るために抵抗感が湧いてくること、そして、二人共に心に同質の傷を持ち、“愛されない恐怖”“去られる恐怖”を目の前の世界に見続けていたことを知りました。

さらに、各々が気づいたこと、相手を通して受け取ったものを表現し合い、それを自分の内なる情報として受け取っていくことで、いつしか相手と自分という分離感がなくなり、目の前のパートナーがかけがえのない“自分自身”だと感じられるようになっていました。

永遠に育み合える愛へ

Y男は、目の前に座るS子さんがどんどん魅力的に見えていきました。S子さんは、つき合いだした頃の絶対的な感覚-“彼が私のパートナーだ”と感じていました。

彼らは、まったく新しい男と女に生まれ直し、もう一度出会えたのです。

「やっぱりあなたと一緒にやっていきたい。あなたと幸せになりたい」

Y男さんはあふれ出る想いをS子さんに伝えました。それは、二人にとって、かけがえのないパートナーと、自分自身への愛の告白でした。

パートナーを通して無意識の自分を受け取ることで、別れ話が“反転”し、相手に求めるだけの恋から、互いに受け取り合い、高め合い、永遠に育み合える愛へと進化したのです。

本当の愛を体験するために恋をしている

いかがでしたでしょうか。男も女も、相手に自分の無意識の欠乏感や古傷が映し出されるため、どうしても愛し合うことができません。

しかし、本当は、男と女で愛のない世界から抜け出し、本当の愛を体験するために惹かれ合い恋をしているのです。

(終わり)

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