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家族のテーマは連鎖する 〜この世の絶対的なシステム〜【前半】

Rossco’s Eyes ~人生を俯瞰する視点~ Vol.80


Introduction

人間関係やお金のトラブル、病気、将来の不安など、人間は多かれ少なかれ、何かしらの悩みを抱えて生きています。心理カウンセラーや占い師という職業がなくならないことが、人間には悩みが尽きないことの何よりの証拠です。

最近では、インターネットを開けば、さまざまな悩みに答えるウェブサイトがあり、書店に行けば、問題解決のハウツー本が所せましと並んでいます。

悩みの数だけ答えがあるように思いますが、“完全に問題を終わらせることのできる答え” は、まだ誰も見いだせていません。

今回ご紹介する実証例は、代々家系に繰り返されてきた “一族のテーマの連鎖” までをも完全に終わらせることができた、あるご夫妻の体験です。

崩壊寸前の家族がミロスプログラムに出会い、どのようにして短期間のうちに再生を果たしたのか ─ 彼らの体験を通して、あらゆる問題をつくり出している “本当の問題” が何なのかをお伝えします。

『家族のテーマは連鎖する 〜この世の絶対的なシステム〜』【前半】

代々病院を営む家系で…

Iさん(K男さん)の血筋は代々病院を営む家系で、そこに嫁いだA子さんを含めて家族全員が医者という、世間がうらやむ家庭でした。しかし、その実情はというと、経済的に裕福な反面、家族それぞれが精神的に崩壊していました。

2人の娘は学力面では優秀で、常にトップクラス。本来なら、前途洋々な人生が約束されているはずでした。しかし、医者の道を歩み出してからというもの、彼女たちの目からどんどん生気が失われていき、まるで死んでいるように生きているかに見えました。

K男さんとA子さんは、家族のためにずっと真面目な生活を送っていました。どうしてこのような状況になってしまったのか、全くわかりませんでした。そして、解決の糸口が見つからず、どうすることもできない状況のなかでミロスプログラムに出会いました。

親子間に繰り返される連鎖とは?

プログラムに基づいて自分の人生を紐解いていくなかで、K男さんが最も驚いたこと ─ それは、子供の頃から父を反面教師にして生きてきたつもりが、結局は父と同じような生き方をしていることでした。子供時代に見ていた父は人格者という仮面をかぶっていて、内面と外面がまったく違い、世間体がいい一方で、家族に対して冷たく接する人だったそうです。

「決して父のようにはなるまい」「自分は絶対に幸せな家庭をつくろう」父を嫌っていたK男さんは、そう心に誓って生きていました。

ところが、結婚して家庭を持ったK男さんは、無意識のうちに父と同じような家庭環境をつくり上げていたのです。「自分と父はまったく違う人間だ」と思っていただけに、相当なショックだったそうです。

「父と自分、自分と娘という、親子間に繰り返される “ネガティブな連鎖” を終わらせよう」さっそくK男さんは自分を知るために父の生い立ちを振り返ってみました。

劣等感と人間関係のシステム

K男さんの父は昭和3年に生まれました。まもなく満州事変が始まり、17歳で旧制中学を卒業したときには、日本は戦争の真っただ中でした。体が小さくて腕力がなく、喧嘩にも勝てなかった彼は、すべてが戦争を中心においた軍国主義の世の中にあって、自分の身体的な能力に強烈なコンプレックスを感じていました。

やがて戦争が終わると、父はそのコンプレックスをバネにして社会の先頭に立つ人間を目指し、仕事で成功することで社会的に高い地位を手に入れました。すると、今度は精神面や物質面、能力面など、自分よりも劣っている人間が目の前に次々と現れるのです。

これが三次元の人間関係のシステムです。

家族の中で “ダメ息子” というポジションにいたK男さんもその一人でした。K男さんは、父親から “ダメ息子” というレッテルを貼られたことでコンプレックスを持ちました。そして、父と同様に、コンプレックスをバネにして医者という社会的に高い地位を手に入れたのです。

父親を嫌っていると…

いかがでしょうか。父の生き方を嫌っていたのに、無意識のうちに父と同じ生き方をしていたK男さん。彼のコンプレックスまで父と同質のものだったのです。

Kさんはさらに、子供時代の父との関係性が、自分のすべての人間関係に反映されていることも理解しました。人を見下す父を嫌っていながら、自分も人間関係において無意識に上下関係をつくっていたのです。

このように、父と深い確執があり、父を反面教師にして理想やこだわりを持って生きていると、自分が父になったときに、無意識に同じことを繰り返ようになります。それまでK男さんは、家族が崩壊寸前であることを問題視していました。しかし、本当の問題は、望んでいないことが現象化するという “この世の絶対的なシステム” を知らなかったことだったのです。

シリーズ後半では、現代に生きる家族の再生が、代々家系に繰り返されてきた “一族のテーマの連鎖” までをも完全に終わらせていく様子を、妻のA子さんの体験を交えてお伝えします。

(シリーズ後半へつづく)

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