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経済がまわる秘密は男と女にあった【前半】

Rossco’s Eyes ~人生を俯瞰する視点~ Vol.17


Introduction

世界的な大不況が長引いていますが、今、景気が少しずつ回復しているとも言われています。

確かに都心の大企業には活気が戻りつつありますが、一方で、地方の中小・零細企業にはまだまだ明るい兆しは訪れておらず、頑張ってきたけれど仕方なく事業をたたむことになったという事業者が増え続けているという話を聞きます。

今、日本という国が大きく構造変化していますが、その中で生き残っていくにはどうしたらいいのか、経営者は策を考え尽くしており、従来のやり方に限界を感じている人は少なくありません。先行き不安な世の中にあって、全く新しい経済システムが登場するのを国全体が待ち望んでいるのではないでしょうか。

そこで今回は、極限の経営状態にあった会社を従来の概念では考えられない方法で “一瞬で再生” させたある経営者の奇跡の体験を通して、全く新しい文明ともいえる経済システムを感じていただこうと思います。

経済がまわる秘密は男と女にあった

夢をかかげ、働き通しの日々

平成3年に創業し、自然素材にこだわり防腐剤などを一切使わないお弁当づくりに専念してきたAさん夫婦。“食で世界を救う” という夢に邁進する夫を支える妻、そして少人数の社員とともに、ありとあらゆる勉強をしながら売上を伸ばそう、会社を良くしようと営業や商品開発に取り組み、平均睡眠時間4時間で朝から晩までほぼ365日、ときには休日を返上して働き続けていました。

しかし、一生懸命やっているのに売上はいっこうに上がらず、赤字が続くばかり。そのうち、この不況とお弁当業界の価格競争の激化によって取引先がひとつ減り、二つ減り…それに追い打ちをかけるように、取引先の保育園が代金未回収のまま閉鎖し、明日の支払いもできないという極限状態の崖っぷちに立たされたのです。

いついしか売上に囚われ

会社の売上を考えるのは経営者として当たり前のことですが、お弁当屋を起ち上げた頃の夫の創造性や情熱がいつの間にか売上を追求する思考に飲み込まれ、お金に縛られる経営に変わっていました。人間は物事を全体で考えることができないため、売上という “部分” に囚われたAさんも、何のためにこの仕事をやっているのか、自分の “ストーリー” を見失ってしまったのです。

自分の思考の小さな世界に閉じ込められたがゆえに、自分が今、何にはまり込んでいるのかも分からず、抜け出せずにもがき苦しむ毎日…。

会社を存続させるには儲けなくてはなりません。しかし、本当の意味で “お金を儲ける” とは一体どういうことなのでしょうか。ここで少し掘り下げてみることにしましょう。

経済はどのように循環しているか

“お金を儲ける” には、まず顧客を喜ばさなければなりません。それには、喜びを “与える創造力”、そして “感謝” というお金を“受け取る力” の意味を知っている必要があります。

表現を変えれば、お金を儲けられる人は自分の中が非常に豊かであり、逆に自分の中が豊かでない人がお金を扱うと必ず問題が生じたりトラブルに巻き込まれたりで、そのうち経済は衰退していきます。

お金は天下の回りものと言われるように “循環” を意味し、発注側と受注側の間に “物や利便性を得たことへの感謝“ と “顧客に喜ばれ代金を戴くという感謝” が生まれ、お金が循環します。これが本来の経済の動きでありお金の役割です。この自然な循環には一切の負荷が無く、勝手に芽が出て花が咲くように、経済は自然のもの凄いパワーで活性化していきます。

お金は恐怖を増幅させていく

ところが、人間はいつも何かについて「〜ねばならない」という思考が働きます。そして、お金というものは自分の中にある想い(例えば、豊かさや恐怖、色んな葛藤)を増幅させていくため、自然の循環に負荷がかかっていくのです。

Aさん夫婦も、最初は「安全で美味しいお弁当を提供したい」という想いから、身体にも良く、食べた人の運命までも好転させてしまうお弁当作りに生き甲斐を感じていました。しかし、もともと持っていたお金に対する恐怖から経営に対する不安が生まれ、売上を気にすることで、さらにお金に対する恐怖が増幅していく…そんな思考の葛藤にはまっていったのではないでしょうか。

本人たちは一生懸命頑張っていても、自分が何にはまり込んでいるかが分からないため、さらに頑張ろうとします。そして、頑張れば頑張るほどそれを押し出している “無自覚の恐怖や不安” が増幅し、経済の循環を堰き止めるため、そこが腐敗していったのです。

会社を再生させるためには

極限の経営状態に追い込まれたAさん夫婦は会社を残そうとあらゆる手を尽くしましたが、どうにもなりませんでした。今までのやり方が一切通用しない、もう何も考えられなくなった彼らが、このあと一体どんな方法で会社を再生させていったのでしょうか。

(シリーズ後半へつづく)

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