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“男に頼れない…”強さの裏に隠された恐怖がつくり出す人生をリセット

Rossco’s Eyes ~人生を俯瞰する視点~ Vol.200


Introduction

今まで何とかなっていたことが急に行き詰まったり、突然、窮地に追い込まれた時、人間はどうしたらいいのかわからなくなります。自分を見失い、正気でいられなくなってしまうかもしれません。

しかし、目の前はあなたの内面意識が“反転”した“鏡像”だとしたら、現状をなんとかしようとしても根本的には変わらないのではないでしょうか。

根源的な問題は人間の内面意識に隠れています。その事を教えてくれるのが、目の前の相手や、今あなたが問題視している現状なのです。

今回ご紹介する実証例は、一家の家計を支えてきたある主婦(Sさん 50代 沖縄県)が、仕事を失ってしまうかもしれないという危機的状況のなか、ミロスシステムにより人生の足かせになっているものを見つけ、いつも強気の姿勢で頑張り続けなければならなかった生き方から解放された体験です。

『“男に頼れない…”強さの裏に隠された恐怖がつくり出す人生をリセット』

収入源が絶たれるかもしれない

Sさんは、専門学校の非常勤講師としてアロマセラピストを養成する仕事をしています。毎年3月に仕事の契約更新があり、今年の更新時に、今までの生き方ではもう立ち行かないことを実感する出来事が起こりました。

例年通りなら人事部長と契約を交わして終わるのですが、今年は校長が直々に面談をするということで、最初から緊張感が漂っていました。

校長が言うには、学校が法人化したことで厚生労働省の監査が厳しくなり、Sさんのように組織に属さない個人との契約や、講師が卸売業者として学校に関わっていることも問題になるということでした。

今まで大規模な専門学校を相手に商売ができたことで、年間の収入額が見込め、安心感を得てきたSさんにとって非常に厳しい話でした。一家の家計を主に彼女が支えていたこともあり、その収入源が断たれることは、即、死活問題になります。一気に絶望のどん底に突き落とされたような気持になりました。

Sさんは返す言葉も見つからず、校長の話をただ聞くだけで面談は終わり、しばらくの間、不安と恐怖で頭が回りませんでした。しかし、一方で、彼女は冷静にこの事態を俯瞰しようとしていたのです。

自分を誤魔化し続けていた

家に向かう車の中で、Sさんは自分でも思いもしない言葉を発しました。

「もう誤魔化せないな…」

それは、自分を誤魔化し続けてきた自分に対する言葉でした。

今回の問題についても根源的な原因は厚生労働省の方針ではなく、自分の中に隠れていることは十分わかっていました。なぜなら、Sさんはミロスシステムを学び、人間の内面意識が表に“反転”し、目の前に様々な事象となって現れることを知っていたからです。

それでも、経済の基盤を失うかもしれないと考えるだけで恐怖がどっと押し寄せてきました。“どうしたらいいのか…”と混乱する気持ちを落ち着かせようと、彼女は夫に今の気持ちを聴いてもらうことにしました。

すべて話し終えた後、夫から返ってきた言葉は、彼女の心情を逆なでするものでした。

夫「収入のことは置いといて、君は本当にその仕事がやりたいのか?」

家族が路頭に迷うかもしれないという時に、この人は何を言っているのだろうかとSさんは無性に腹が立ちました。しかし、怒りを感じながらも彼女の口から思いがけない言葉が出てきたのです。

「本当はやりたくない」

それはSさんにとって最も許すことのできない“逃げの言葉”でした。

“強気な自分”の裏に隠れていた“弱い自分”

しかし、それがきっかけで“強気な自分と、その裏に隠れていた弱い自分”を俯瞰することができ、本来見えるはずのない無意識まで見えてきたのです。

今まで、夫に“弱さ”や“頼りなさ”を感じ叱咤激励してきましたが、実は夫に映し見ていたものは、いつも強気の姿勢で生きてきた自分の背後に隠れた弱気な自分でした。Sさんはまったく自覚なく、失う恐怖や不安に怯え、そこから逃げ出してしまいたい自分を隠して生きてきたのです。

また、お金のことだけでなくこれまで何度も不安な想いをするたびに、持ち前の強さで切り抜けてきたつもりでしたが、“失う恐怖”をバネにした生き方からは抜け出せてはいませんでした。少し良くなったと思えばまた“反転”し、目の前に現れる不安な出来事にまた強気の姿勢で臨み…と繰り返しているうちに、大きく膨らんだ“恐怖”が“経済の基盤を失う”かもしれないという事態を生み出したのです。

「私がやるしかない」と頑張り、“夫に守ってもらえない”と怒り、嘆いてきましたが、“男に頼れない人生”をつくり出していた“メカニズム”がわかると、バネになっていた恐怖からも、そこから生まれた強気の姿勢からも解放され、全身の力が抜けてしまいました。

先祖代々の男と女の想いに触れた

そして、人生を紐解くなかで、Sさんの生き方が先祖代々の女性に引き継がれてきたものであることもわかりました。

恐怖や不安を抱えながら強く生きなければならなかった女性の悲しみや家族への想い、そして、妻を守ることができなかった男性の悲しみと妻への愛も理解することができました。この時Sさんは、自分たち夫婦に繋がるすべての男と女が分かり合えたように感じ、安堵感を覚えたそうです。

もう、夫に“弱さ”を感じることもなくなり、反対に、出会った頃に感じた頼もしさや、“可能性”まで感じられるようになりました。

契約内容もグレードアップ 世界が変わってしまった

そして、後日、非常勤講師の契約も無事に交わすことができました。契約内容もグレードアップして、新しい学科を担当することも決まり、あの時の不安や恐怖は何だったのだろうかと思えるほど、世界が変わってしまったのです。

(終わり)

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