今週のテーマは、崩壊した男女の関係性の再生です。

ひとたび夫婦関係に大きな亀裂が入ると修復するのは難しく、そのまま分かり合えずに離婚になるケースは少なくありません。

どんなに後悔しても、”時すでに遅し”で、男も女も心にわだかまりを残したまま、人生を再出発させなくてはなりません。しかし、ミロスシステムは、三次元では絶対に不可能な事でも、実現可能にする“新次元の思考テクノロジー”です。過去に遡って、もう一度やり直すほかに方法がないような事でも、“現在に生きている自分の中”で、複雑に絡み合った関係性を初期化し、再生させていくことができるのです。

今回ご紹介する実証例は、原因がはっきり分からないまま、妻からの離婚に応じたある男性（Tさん）が、ミロスシステムにより、初めて元妻の気持ちを理解し出したことから、予想もしない展開になっていった体験です。彼の体験は、離婚を未然に防ぐヒントにもなるのではないでしょうか。

『「離婚」崩壊した男女の関係性が再生していく奇跡』

突然離婚を言い渡され･･･

妻から離婚を言い渡されたものの、Tさんには、何が彼女をそこまで追い込んだのかがわかりませんでした。“飲む、打つ、買う”はもちろん、暴力を振るった事もなければ、浮気もしていない彼は、逆に、妻が浮気をしているのではないかと疑ったほど、原因がわかりませんでした。

結局、関係性を修復することができず、“妻を幸せにできなかった”という罪悪感から離婚に同意することになりました。

無自覚に妻を傷つけていた

しかし、ある日、結婚生活において女性が傷つきやすい夫の行動を知る機会があり、そのすべてに心当たりがあった彼は、初めて、無自覚に妻を傷つけていたことに気づいたのです。

出産時に一緒にいてあげられなかったことや、親族とのトラブルがあった時に彼女の味方になってやれなかったこと、人生で大変な時に力になってやれなかったこと…等々。

元妻の苦しみを理解できた

Tさんとっては、もう終わったことでしたが、元妻の立場になり、その胸中を感じてみた時、何もわかってくれない夫に失望し、深く傷つき心を閉ざしてしまった彼女の苦しみを理解することができました。

すでに離婚は成立していましたが、今まで彼女が自分の中に押し込んできた感情を解放し、心の傷を少しでも癒やせたなら…と、Tさんは、最後に本当の意味で元妻を理解し、受け取ろうと決心したのです。

先祖からの男と女の関係性のパターン

実はこの世界は、自分の内面が表に“反転”し、目の前に映して見ているという“仕組み”になっています。その中でも、パートナーは最も未知の自分（内面）を映し出す“鏡”のような存在です。

Tさんが元妻に映して見ていたものは、父（男）と母（女）のエネルギーで生まれた自分の中にある“男性性”と“女性性”であり、先祖から引き継がれた男と女の関係性のパターンだったのです。

男性性に裏切られ、心を閉ざす女性性という関係性のパターンが、Tさん夫婦の関係に表れ、女性性をないがしろにする男性性が、Tさんの妻に対する無自覚な行為に表れていました。

しかし、そんなことになっているとは知らず、夫婦の関係性が悪くなれば、尚さら妻を避けるようになっていきます。たまに、何かで埋め合わせようとしても、心を閉ざした妻に受け入れてもらえず、どんどん夫婦関係は壊れていったのです。

元妻が別人のように

Ｔさんが本気で元妻を受け取ろうと決心した翌日、絶妙なタイミングで、彼女と子供たちがこれから暮らす新しいマンションへの引っ越しを手伝うことになっていました。

当日は、終始、元妻は機嫌が良く、一緒にいることに幸せを感じるほど、Tさんの世界は変わっていました。翌朝には彼女から労いの電話まであり、今までの夫婦関係からは想像もつかないほどでした。

その後も何か頼まれるたびに、Ｔさんは彼女のために時間をつくりました。

二人で作業することもあり、結婚生活では二人きりになることを強烈に嫌がっていた人とは思えないほど、彼女は別人のように変わっていたのです。

感情が解放されて

そして、もうこれで最後だという日、Tさんは猛烈に寂しさを感じました。「本当は別れたくなかったんだ…」今までの彼なら、いまさらどうしようもないだろうと感情を封印していたかもしれません。

しかし、今回は、自分の中から突き上げてくる感情を、素直に受けとめることができたのです。

こうしてTさんは、元妻の心の痛みを感じ、彼女のことを思いやっているうちに、自分の女性性も癒やされ、自分の感情を素直に感じられるようになっていきました。

それと並行して、目の前の元妻も別人のように変わり、二人の関係性も離婚したカップルとは思えないほど変わっていったのです。

妻の想いを感じられた

そして、元妻が引っ越したマンションで、Tさんは自分の着替えが残っていることを発見したり、洗面台に自分が使っていた歯ブラシが置いてあったり…彼自身、予想もしない展開に驚くばかりでした。

そんな中、ある日、信じられない出来事が起きたのです。Tさんが単身赴任先の自分の住まいに戻り、ふと足元を見ると、そこに落ちていたものは、次男が産まれた時に産院で手首に巻いていた小さなタグでした。

『出生日　出生時刻　身長　体重』

それを見たとき、出産時に夫がそばにいないことで、どれほど心細かっただろうか…と、当時はまったく分からなかった妻の想いを感じ、涙があふれたそうです。

過去をリセットして新たなスタートへ

どうして、そんなタグが落ちていたのかは分かりませんが、時空を超えて、出産時の妻の気持ちを受けとめることができたのです。

Tさんと元妻は、その後も縁が切れることなく、何かと彼女の家に行く機会がつくられ、今では歓迎ムードさえ感じるほどになっているそうです。これからどんな展開になっていくのかはわかりませんが、Tさんも元妻も、過去をリセットし、新たな人生をスタートさせることができたのです。

（終わり）