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若者の恋愛離れ 〜傷つくことを恐れれば、同時に幸せも逃してしまう

Rossco’s Eyes ~人生を俯瞰する視点~ Vol.224


Introduction

近年、若者の恋愛離れが深刻化しているという話を耳にしますが、その理由として多いのが、傷つくのが怖い、恋愛は面倒だ、趣味に力を入れたい、お金がかかるなど、恋愛に対する価値観がずいぶん下がってきています。

また、最近ではSNS上に恋愛体験アプリまで登場し、リアルな恋愛が必要ないと思っている人もいるようです。今まで若者の婚姻率の低下を問題視してきましたが、それ以前に、恋愛にすらそのメリットを見出せない時代になりつつあるのです。

今回ご紹介する実証例は、傷つくことを恐れて、恋愛に消極的だったある女性(Kさん 20代 東京都)が、ミロスシステムにより偏った恋愛観をリセットし、自分を縛り付けていた思考から抜け出し、未来を変えた体験です。

『若者の恋愛離れ ~傷つくことを恐れれば、同時に幸せも逃してしまう』

冷めた恋愛観

誰かに恋したら、その人と特別な関係になりたいと思うのが普通ですが、Kさんは違いました。

「せっかく好きな人に出会えたのに、つき合ってその人を失うくらいなら、仲のいい友人のままでいい」

「いつかは別れて悲しい思いをするのだから、最初からつき合わなければいい」

そう彼女は思うのです。Kさんがそんな考えを持つようになったのは、中学生の時からでした。ちょうどその頃、両親の関係性が悪くなり、その事が彼女の恋愛観、結婚観に大きく影響していました。

冷めきった両親の関係を見て、男女の結びつきに永遠はないのだと思った彼女は、形よりも“精神的なつながり”に価値を置き、それを求めてきました。

しかし、男と女はこういうものだという思い込みや、こんな私をずっと好きでいてくれる男性などいない…という自信のなさから、いつも恋心にブレーキをかけてしまうのです。

傷つくのが怖くて踏み出せない

そんなKさんも、学生時代には交際した経験がありました。状況的にあまり会うことができなかったり、互いに干渉し合わないサバサバした関係だったと言います。

べったり寄り添う関係を嫌い、ほどよい距離感があった方がいいという彼女ですが、本当は親密な関係を築きたいという願望を持ちながら、傷つくのが怖くて一歩踏み出せない自分を、そう言って納得させていたのではないでしょうか。

自分の隠した不安が二人の間に壁をつくっていることも知らず、精神的なつながりを得られないがために不安が募り、相手に飽きられてしまうことへの恐怖が先立ち、自分から別れを切り出していました。

親との関係性が異性関係に影響する

これがKさんの恋愛パターンであり、そのことに気付いたのは、ミロスシステムに出合ってからでした。彼女は、自分にかけた呪縛「悲しい思いをするくらいなら、はなから恋愛なんてしなければいい…」を解くために、頑なな思考を紐解いていきました。

恋愛でも何でも人間関係は、子ども時代の親との関係性が大きく影響しています。実は親に対して持っていた気持ちや感情を、異性関係でも感じていると言ったら驚かれるでしょうか。

Kさんは、中学の時、両親が愛し合っていないことを知り、その親から生まれた自分を否定するようになりました。そして、母親寄りだった彼女は父を嫌うようになり、父との間にどんどん距離感が生まれ、その後、父は心の病を発症し、家族と離れて暮らすなかで、ある日突然、亡くなりました。

Kさんが、男性との距離感が今一つ掴めないことや、去られる恐怖を持っているのは、父のことが大きく影響していました。

また、母のことは大好きなはずなのに、家の中がおかしくなってからは、「こんな私でも愛してくれますか?」というような、ひねくれた態度をとってきました。

なぜ自分から愛せないのか?

そんな光景を俯瞰した時、見えてきたものは、常に「愛されているか」「愛されていないか」とジャッジして相手を見ている自分でした。ショックでしたが、両親に対しても、他の人に対しても、愛を求めるだけで、自分からは愛していなかったのです。

そして、必ず悲しい別れがやってくると思うのも、自分は愛される価値がないと思うのも、その発想の大元は、両親の夫婦関係や、父や母との関係性を通して、“自分が自分に対して思い込んだネガティブな考え”であることもわかりました。結局、自分を愛せなければ、愛を受け取る力も、愛する力も生まれないのです。

また、これまで傷つくことを恐れ、恋愛にまつわるマイナス面を避けてきましたが、そうすることで、喜びや楽しさというプラス面も放棄してしまうという仕組みの中で生きてきたことも知りました。

偏った恋愛観をリセット

これには驚きましたが、知れたお陰で、Kさんは心の底から安堵しました。そして、ポロッと出た本音に涙が止まらなくなりました。

「これまで全然楽しくなかった、本当は思いきり恋がしたかった!」「ああ、やっと本当の恋ができる!」

頑なな思考から解放され、偏った恋愛観をリセットした彼女は今、恋をしている自分をリアルに感じ、パートナーとの出合いに胸を膨らませています

(終わり)

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