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良妻賢母にはまる“トリック”からの脱出

Rossco’s Eyes ~人生を俯瞰する視点~ Vol.155


Introduction

夫のため、子供のためと自分のことを二の次にして、家事に育児に仕事にと頑張っていても、その頑張りと反比例するような夫や家族の態度にイライラしてしてしまう…。

今日は、そんな女性のために、事例をまじえて思いも寄らない“トリック”をお伝えします。

『良妻賢母にはまる“トリック”からの脱出』

家庭を守る主婦として…

幼い頃から両親が共働きで、寂しさと孤独を感じながら育ったKさん(主婦・50代)は、あたたかい家庭を夢見て結婚しました。

しかし、現実は、思い描いていたような結婚生活ではなく、夫は仕事で毎晩遅く、彼女は自分一人だけで家事と育児をこなしているような寂しさを感じていました。

夫婦で過ごす時間も少なく、甘えることもできなかったKさんは、夫に対して不信感を抱きながら、家庭を守る主婦として真面目にやってきました。

しかし、いくら努力しても誰かに認められるわけでもなく、達成感もない中で、少しずつ少しずつストレスが溜まっていきました。

「なんで私ばっかり…」

そんな言葉が出てくるようになり、日常生活の中で不平不満を感じることが多くなっていきました。

それでも家族のために良い妻、良い母でいようと心がけていたのです。

“無意識の声”を聴くと

そんなKさんに、ある日、自分の“無意識の声”を聴く機会が訪れました。

それは、彼女と同じような立場にある女性たちが集まり、ミロスシステムに基づき自分たちの現状を語り合った時でした。

どの女性からも、頑張り屋の良妻賢母が抱える苦悩の声が聞こえてきたのです。「デキる自分は好きだけど、出来ない自分は嫌い」「家事が苦手で…。こんな私は主婦として失格だと思う」「うちの夫は何もしてくれないのよ」…等々。

次から次に出てくる彼女たちの“本音”に共鳴しながらもKさんは、それを自分の“無意識の声”として聴いていました。

すると、本当は家事が嫌いなのに、それを隠して良妻賢母を演じている自分、そして、そこには“できない自分”を認めることができず“できる自分”でありたいという“無意識の自我”が隠れていたことがわかりました。

なぜ良い妻、良い母にこだわり続けてきたのか?

このように、目の前の相手から自分の無意識に気づいていくことで、不平不満の現象だけを見ていた自分から離れ、初めて客観性を持って、ストレスの種である現状をつくり出している自分の内面を紐解いた時、なぜ良い妻、良い母にこだわり続けてきたのか、また、自分の思うようにいかなかったのは、なぜかがわかってきたのです。

寂しく孤独な子供時代を過ごしていたKさんは、その“不足感”を結婚で埋めようとしました。しかし、“三次元の仕組み”は、彼女の願いを叶えてはくれません。

内面の不足感(マイナス)を埋めようとプラスに向かった分、同じ大きさでマイナスも増長していき、それが目の前の世界に“反転”して、彼女の願いとは真逆の“満たされない世界”をつくり出していたのです。

無意識の自我をベースにしていた

自分だけが家の中に取り残されたような孤独感、夫を奪った仕事への怒りは、Kさんが子供時代に共働きの両親のもとで感じていたものと同じでした。

また、仕事をしながら家事や育児を手際よくこなす母の背中を見て育った彼女は、無意識のうちに「女とは、妻とは、母とはこうあるべきだ」「できて当たり前」という理想の女性像を持ち、その一方で、“できない自分”を許せなくなっていたのです。主婦業を楽しむことができなかったのも、“できない自分が許せない…”という無意識の自我がベースにあったからでした。

自作自演の人生から解放

全体像が見え、すべては自作自演の人生だったとわかったら、自分を卑下したり優越感を感じたりしながら苦悩してきたことがバカバカしくなり、できない自分への抵抗感も、家事が嫌いなことへの罪悪感も一緒に消えてしまいました。

そして、不平不満の対象だった夫は彼女の中からいなくなり、それとは別人の、家族を養い守っていくために、毎日夜遅くまで頑張って仕事をしている夫が見えました。

夫に心からの感謝があふれた

家族のために頑張っているのは彼も同じだと、心の底から感謝の気持ちがあふれ、夫の大きな愛を感じたKさんは、初めから夫の愛に包まれていたことに気づくことができたのです。

今では、家事も楽しくなり、夫のお弁当に愛の“もう一品”を加えたり、楽に手抜きもできるようになったKさんは、あらためて、手抜きは許されないと咎めていたのは他の誰でもなく“自分”だったことを知りました。

夫がみるみる変容

Kさんの変容と共に、夫もみるみる変容していきました。

彼女が思考の“決めつけ”や“こだわり”から解放されたのと時を同じくして、夫は仕事から解放され、あれほど仕事人間だった夫の帰宅時間が早くなりました。

家事も自主的に手伝ってくれるようになり、今まで手を出さなかったところにも進出するようになったそうです。

そして、素直に甘えられるようになったKさんの前には、素直に愛情表現をしてくれる夫がいます。夫婦の以心伝心を感じるような出来事も起きたり…。以前は考えられなかった世界に、いきなり変わってしまったのです。

新次元の視点から“自分を知る”こと

いかがでしたでしょうか。

Kさんのように、家族のためを思う気持ちを持っているのに、仕組みを知らずに三次元のトリックにひっかかり、報われない毎日を送っている女性のみなさんに、新次元の視点から“自分を知る”ことでこんなにも世界が変わってしまうという実証例をお届けしました。

(終わり)

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