ミロスプログラムの “相手を通して自分を知る” 実践で、人間の従来の思考では絶対にわからなかった “自分の内側” という世界に初めて触れることができます。そして、この内側の世界に触れることにより、一気に外側の世界が変わっていくのです。
これからご紹介するミロスプログラムの実証例は、自分を最も教えてくれるパートナーを通して自分の内側を知っていくことにより、人間関係や病気、お金の問題が一瞬でリセットされ、何もかもが再生されていったある夫婦(Oさん)の体験です。
『男と女のパートナーシップに隠された秘密』【前半】
失明の恐れが…!?
昨年の12月のある日、夫婦で外出した際に、妻のA子さんがコンタクトレンズを紛失しました。
眼科が併設されているコンタクトレンズの販売店に立ち寄り、診察を受けてレンズを買って帰るつもりが、医師から衝撃的な診察結果を告げられたのです。
「緑内障にかかっています。失明の恐れがあるので、すぐに専門医に診てもらってください。徐々に視界が狭くなっていくので、これからいろんな面で備えてください」
あまりのショックな出来事に、A子さんはパニック状態になり、体が固まって返事をすることもできませんでした。
「なんで治らないの? 私はどうなってしまうの?備えろって…どういうことなの…」
診察室から出てきた彼女の体はガクガクと震えていました。
思考に取り込まれてしまった
同伴していた夫に医師の診察結果をそのまま伝えると、彼は表情も変えずに驚くほど冷静に淡々と聞いていました。
A子さんは、こんな時こそミロスプログラムの実践しかないと思い、この状況に善悪のジャッジをしないように自分に言い聞かせます。
しかし、冷静さを失って現象を俯瞰する力を失っていた彼女は、緑内障を “悪い” と判断している思考に取り込まれていました。
「ジャッジしてはいけない、ありのままを受け入れなければ…」
そう思えば思うほど、恐怖はどんどん大きくなって襲ってきました。
噴き出してくる不安や恐怖をなんとかしようともがいているうちに、ネガティブな現象をつくり出す “同化と反転” というこの世のトリックに完全にはまり込んでしまったのです。
怖いと感じる現象が起こり出す
「大丈夫…なにも問題はない」と自分に言い聞かせても、逆に、その言葉によって不安な感情や妄想を自分の中に押し込め、感じないように蓋をするようになっていきました。
その頃から、彼女の目の前には “怖い” と感じる現象が次から次へと起こり出したのです。特にお金の面で不安になる出来事が多かったそうです。
彼女と一緒にミロスに触れてきた夫のB男さんは、パートナーの不安を少しでも和らげようとして、いろんなアドバイスをしました。しかし、閉ざされた彼女の心には何も届きませんでした。
そのうち、一日の大半を部屋の隅っこに座って過ごすようになり、家事や育児も充分にできないようになっていきました。
恐怖に支配された思考がどんどんネガティブな妄想をつくり出し、常に何かに怯え、眠れない日々を過ごしていたのです。
日常的に不安がる妻
実は、A子さんの不安は今に始まったことではありませんでした。結婚当初から些細な事でも恐がり、ひとりで妄想を膨らませていく過度の心配性を夫のB男さんは気にしていたのです。
日常的に不安がる妻を安心させようと説得しても聞き入れてもらえないことに次第にイライラするようになり、自分のことを信じてもらえないことに怒りが噴き出してくる…そんな毎日を送っていました。
そして、その怒りが連鎖していくかのように、彼の目の前の世界には、もめ事ばかりが続き、うんざりしていたのでした。そんななかで、妻の緑内障が発覚したのです。妻の不安と恐怖は頂点に達し、家の中には重たい空気が充満し、安らげるスペースはどこにもありませんでした。
夫婦は同質の感情を持っている
しかし、怖がっているのはA子さんだけなのでしょうか。
一見、Oさん夫婦は、心配性の弱い妻と、それを支える強い夫に見えます。しかし、パートナーは自分を最も教えてくれる “もう一人の自分” です。高次元の視点から彼らを観ると、根底に同質の不安や恐怖を持っていることがわかります。
不安や恐怖がベースにあり、妻は無意識に安心を求めているから “不安を感じ”、夫は無意識に不安を感じることを恐れて “安心を演じていた” のです。
B男さんも、妻に感じるものは自分の中にあるものだと頭ではわかっているのですが、自分とは別の肉体を持って存在している妻を目の前にすると、自分でも気づかないうちに妻の心配性に抵抗感を抱き、どうにかして彼女を変えようとしていたのでした。
後半は、パートナーを通して本当の自分を知るという “男と女のパートナーシップ” により、一気にOさん夫婦の世界が変わっていく様子をお伝えします。
(シリーズ後半へつづく)