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男が求めた成功は、すべてパートナー(女)の中にある【シリーズ最終回】

Rossco’s Eyes ~人生を俯瞰する視点~ Vol.50


Introduction

シリーズ第2回では、どんなに頑張っても満たされないMさんの “生き方のパターン” が描かれました。そのパターンを繰り返すうちに、彼の生き方の原動力になっている “欠乏感” が増幅してお化けのようになり、離婚の危機という最悪の状況が目の前に現れました。

最終回の今回は、彼が今まで求めてきたものとは全く違う方向性に、“成功の鍵” を見つけていったプロセスをお伝えします。

『男が求めた成功は、すべてパートナー(女)の中にある』【シリーズ最終回】

成功の鍵はパートナー?

Mさん夫婦の関係は、すでに離婚届に判を押すという危機的状況に陥っていました。しかし彼は、この最悪の局面で “人生をリセットし再生させるシステム” に出会い、それまで聞いたこともない話を耳にします。

「あなたの叶えたい夢や成功の鍵は “パートナー” が持っている」
「本当の財は “夫婦の間の空間” に産み出すことができる」

最初はさっぱり意味がわかりませんでした。夢や成功を実現するために必死で頑張ってきたMさんにとって、妻(女性)が男の成功の鍵を握っているとは思えなかったからです。

彼にとって、成功の基準であるお金とは “外の世界” に稼ぎにいくものでした。それが “夫婦の空間” や “家庭” でつくられると教わったこともなければ、そういう夫婦を身近に見たこともありません。

真逆に思えたことも実は……

しかし、“システム” になにか言い知れぬ魅力を感じた彼は自分の常識を捨て、直感を信じて夫婦でそれを学んでいくことを決めたのです。この決断を境にして、Mさんの世界は大きく変容していきます。

彼はまず、離婚を決断させるまで二人を追い込んだ夫婦喧嘩の原因を、全く違う角度から見ることができるようになりました。彼が妻に見ていたものは、子供のことばかりで “自分(彼)に無関心な妻” でした。

子供に対する強烈な嫉妬、そして妻に愛してもらえないことに対する怒りで自暴自棄になっていたのです。一方、妻が夫に見ていたものは、自分一人に子育てを押し付けて “家庭を顧みない身勝手な夫” でした。

彼は家庭を “経済” で潤すことによって家族を愛そうとしていました。妻は “子供をしっかり育てる” ことで家庭を守ろうとしていました。

お互いが「自分は家族を愛している」と信じ、相手が自分とは真逆に見えていました。しかし実際は、ただ表現方法が違うために相手に抵抗し、ぶつかり合っていただけだったのです。

長所と短所は表裏一体

「今までの争いは一体何だったのだろうか…?」

どちらも同じ目的だとわかったとき、彼は拍子抜けしてしまいました。

また、彼が “システム” を知って最もショックを受けたのは、長所を伸ばせば短所も伸びるというトリックでした。彼は子供の頃から「がんばれ」「やればできるぞ」と言われ続けて努力してきました。そして、大人になると美容院のオーナーとして、従業員に同じ言葉を伝えてきたのです。

しかし、長所と短所のように “反対” だと思っていた2つのものが、実は一枚の紙の表と裏のように “表裏一体” していて “同時に存在” しているということを知ったとき、従来の考え方が彼の人生をどれだけ狂わせていたのかがわかったのです。この “システム” を理解した視点から自分の人生を紐解いたとき、ようやく自分のパターンが見えてきました。

自分のパターンとは

– 努力してきた自分の裏側に、「これではダメだ」という自己否定があった。- その自己評価の低さをバネにして、周りから評価を得ようと頑張ってきた。- 他人から好評価を得なければ、自分を存在させることができなかった。

甲子園球場で聞いたあの時の声 — お前のせいで負けた!— は、自分を認めることのできない自分に対する攻撃性の表れだったことも分かりました。

Mさんは小・中・高、大学、社会人を通して、相手に自分のことを認めてほしいという “関係性” をつくってきました。そして今、一番認めてほしい妻の評価が得られないために、夫婦の関係性さえも壊そうとしていたのです。

「こんなにも僕は自分のことを知らないまま生きていたのか…自分のことを知らずして自己実現も成功もない。自分を知ることが一番の成功だったんだ!」

自分を知るための鏡

自分を知るには “鏡” が必要である。その “究極の鏡” とは、パートナーと自分とのあいだの “空間” である。“空間の鏡” に感じたものや見たものが、自分では見ることのできない自分の姿である。

“システム” に目覚めたMさんは、自分という存在に強烈な興味を持ちます。

今まで見ていた「愛してくれない」「自分を一番に置いてくれない」という妻の姿は、まさに “自分を愛せない自分” “自己評価の低い自分” の姿そのものでした。

彼は受け取ったものについて妻に話しました。すると、「生まれて以来、こんなにも自分のことを受け取ってもらったことがあるだろうか」と思うほど、彼女はMさんのことを受け入れてくれたのです。今まで男として強く振舞ってきた彼でしたが、自分の弱さもすべて認めたことで、もう“強い男” を演じる必要もなくなってしまいました。

すっかり身軽になった彼は妻に言いました。

「ごめんね…今まで僕は自分のことばかりで、君のことを理解しようとしていなかった。認めていなかったんだ」

この言葉を発したとき、彼は生まれて初めて “自分自身を認める” という感覚を得たのです。

本当に求めていたものは

成功や夢、家族の幸せのために外へ外へとエネルギーを向けていた彼は、パートナーである妻一人に意識を向けるようになりました。夫と妻の間に今までにない “全く新しい空間” が生まれ、互いに相手を通して “未知の自分” を受け取り、そして交換し合うなかで、二人の関係性も周りの環境も大きく変容していきました。

最後に、彼はこう話してくれました。

「成功は外の世界にはありません。経済、仕事、遊び…男は外へ外へとエネルギーを拡散していきます。しかし、そのエネルギーを一人の女性に集約させたとき、絶対安心の世界で本当に求めた夢がすべて叶います。パートナーの中に “自分の鍵”があり、二人の空間に “無限の可能性” がある。そのことを多くの男性に知ってもらいたいです」

(シリーズ終わり)

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