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無意識がつくりだした価値観の落とし穴

Rossco’s Eyes ~人生を俯瞰する視点~ Vol.86


Introduction

仕事、恋愛、お金、結婚…等々、人間はいろんな物事に対して価値観を持っています。その価値観で何が大事で何が大事でないかを判断し、優先順位を考えて生きていますが、実はこの“価値観”に思わぬ落とし穴があったのです。

これからご紹介するある女性(Yさん)の体験に基づき、価値観をつくりだしている無自覚な意識が、人生にどんな影響を与えているかをお伝えします。

『無意識がつくりだした価値観の落とし穴』

男性に依存される恋愛

男性の価値は経済力だと思っていたYさんは、なぜか金銭面や精神面で相手の男性に依存されるという恋愛を繰り返していました。関係性がマンネリ化してくると、いつも感じることは、自分を当てにしている相手への嫌悪感と、お金がなくなることへの恐怖でした。

ミロスプログラムを知る以前の彼女は、相手の男性が悪いと思っていましたが、プログラムに触れたことで、「目の前の相手に感じるものが自分の無意識であり、その無意識が様々な現象をつくりだしている」ことを知りました。

経済力を奪っていたのはYさんだった・・・!?

つまり、お金に対する恐怖や、依存への嫌悪感が彼女の無意識であり、その無意識をバネに彼女の価値観はつくられ、経済的に自立した女性にならなければならない…という生き方をしていたのです。

システム通り、彼女が男性に経済力を求めるほど、目の前には経済力のない相手が現れました。自立に傾くほど、相手に依存される生活を送っていました。しかし、すべての関係性の中心にいるのは自分です。彼女を中心にすると、相手の男性から経済力を奪い、お金を失っていくという不安な状況をつくっていたのは彼女自身だったのです。

どんな状況でもリセットできる

今までなら、関係性を終わらせる以外に方法はなかったかもしれません。けれども、こうして自分の無意識や関係性がつくられるメカニズムを理解するだけでも状況は一変します。

ミロスプログラムにより、今まで人間が触れることのできなかった無意識の領域を紐解くことによって、なぜその問題が起きたのか、そして、どうしたらそれが終わるのかを明快かつシンプルに理解することができるのです。すると、どんな状況でもリセット(初期化)され、再生されていきます。

このあと、さらにYさんの無意識が紐解かれていきました。

親から受け継ぐ経済観念

彼女のお金に対する恐怖はどこからきているのでしょうか。子供の経済観念は、親の経済観念を受け継いでいることが多く、彼女の場合は父の経済観念でした。そこで、Yさんに“金銭面”でお父さんに感じていたことを話してもらいました。

「私の父は、非常にシビアな金銭感覚をもっていました。財布の紐をしっかりと締め、極力、お金が出ていかないようにしていました。お金が減ることにとても敏感でした。そういえば、父が楽しそうに買い物をする姿を見たことがありません。うちは、すべて父の価値観で決定されていたため、家族は金銭面でいつも窮屈な思いをしていました」

これが、Yさんが父に映して見ていた“自分の経済観念”なのです。

最初、Yさんは想像もつかない話に非常に驚いていました。しかし、「自分の内側を外側に映し、外側から自分では知ることのできない内側という世界を知る」というこの世のシステムに基づき、自分の人生の足を引っ張っていた価値観や、しんどい思いをした異性関係が、もとは“父を見る目”で感じた“自分の内側”から始まっていることを理解したのです。

すると、父のおかげで、家族が生活に困ることなく暮らせたこと、必要なものは高額でも買ってもらえたことなどが思い出され、父の大きな愛を感じることができたのです。

そして、彼女の父の経済観念も、父の父母(Yさんの祖父母)から受け継いだものであることに気づいたのです。

彼女の父が大学生の時、祖父(父の父)が病気で亡くなりました。残された祖母は、父の学費や、ほかの4人の子供を養うための費用のために、悲しむ暇もなく必死に働いたそうです。

その祖母の背中を見ていたYさんの父は、お金がないと生活ができなくなることに恐怖を感じていたのではないでしょうか。家の経済状態を考え、志なかばにして自分の道をあきらめ、会社員になりました。

そして、お金がないことに強烈な欠乏感とコンプレックスを持った父は、家庭をもったとき、自分の家族には辛い思いはさせまいと真面目に働き、貯金をし、家族を守ったのです。

お金に対する家系のテーマをリセット

Yさんが父に映して見た経済観念も、父が祖父母に映して見た経済観念も、どちらも“見た者”の内側の世界です。

そして、経済面で苦しい体験をした祖父母も、内側にお金に対する不安や恐怖を持っていました。つまり、Yさんの経済観念は、彼女の家系に代々受け継がれてきたお金に対するテーマだったのです。

これまで、システムを知らなかったことで繰り返されてきた悲劇も、システムを理解することで終わってしまいます。Yさんが理解したことにより、過去に遡って、家系のテーマは完全にリセットされたのです。

その後、Yさんとお金の関係性はまったく変わってしまいました。彼女の父の中にあった経済的な不安も消え、目の前のパートナーも、生活力のある頼もしい男性に変わってしまったそうです。

(シリーズおわり)

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