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根っこの深い親子の確執が、幻想となって消えた

Rossco’s Eyes ~人生を俯瞰する視点~ Vol.240


Introduction

親子の確執は非常に根が深く、解決までに時間を要する問題です。なかには、親が死んでも許せない、縁を切ってしまいたい…と思うほど、憎んでいる人もいます。しかし、ミロスシステムの実践結果報告の中でも、親子間の確執が解消したという報告は非常に多く、何十年も絶縁状態にある関係性でも、一瞬で再生したという事例も少なくありません。

親子は選択の余地なくある繋がりであり、あなたの源です。縁を切ろうが、人生全般に大きく影響しています。今回ご紹介する実証例が、親子関係を見直す大きなきっかけになれば幸いです。

ギャンブルで借金をつくり、家族を捨てた父を許せずに、20年以上、絶縁状態にあったある女性(Iさん 40代 東京都)が、ミロスシステムに出合い、新しい視点を持てたことで、本当の意味で父との絆を取り戻した体験です。

『根っこの深い親子の確執が、幻想となって消えた』

父のことは許せない

Iさんが父の借金問題を知ったのは、高校生になった頃でした。仕事も辞め、家族の預金も使い果たし、借金をしてまでも毎朝パチンコへ出かけて行く父…。家賃も生活費も入れてもらえず、家計は火の車で、やがて返済も滞り、取り立て屋の電話が毎日鳴り響くようになりました。

「このままではいけない…」と、4人の子どもを連れて家を出た母の苦労を、ずっと傍で見てきたIさん。彼女自身も、いろんな事を犠牲にして生きてきた分、父のことは天地がひっくり返っても許すことはできませんでした。

人生が急展開していく

しかし、ある時、友人に誘われ、ミロスシステムのセミナーに参加したことから、彼女の人生は急展開していくのです。

Iさんがミロスシステムに求めたものは、お金のことや異性関係など、うまくいかない状態から抜け出す方法でした。父のことを自分の中から切り捨てて生きていた彼女にとって、親子の断絶は問題ではなかったのです。

しかし、自分の人生を立て直そうとした時、必然的に自分の源である“父や母”と向き合わざるを得なくなっていきました。彼女にとっては、非常に悲しい出来事になりましたが、母が突然亡くなり、その事をきっかけに、両親への誤解が解けていったのです。

両親は愛し合っていた

妹や弟と、母の遺品を整理していた時でした。ジュエリー・ケースの中から、母が初めて父に買ってもらったジュエリーが見つかりました。

家を出た時、母は父に関係するものはすべて処分していました。しかし、大切に保管されていたジュエリーを見つけた時、Iさんは胸の奥が熱くなりました。家を出てからも、母は父のことを想っていたんだ…もともと両親は愛し合っていたんだ…父を憎んでいるとばかり思っていた誤解が解けました。

その後、遺産相続の件で、第一相続人である父に連絡をとらなければならなくなり、父が生きていることもわかりました。Iさんの妹が父に連絡を取ったそうですが、母の死や遺産を放棄した父の反応に、“身勝手な父、家族を捨てた父、自分の人生をめちゃくちゃにした父”という記憶も薄れていきました。

物事の一側面しか見えていない

そして、さらにIさんの記憶がひっくり返される事が起こるのです。

彼女にとって人生がおかしくなった原因は、父の借金問題でした。物心ついた頃から、暇さえあればパチンコをしていた父。「勝ったら帰るよ」と言って出かけていく父に、「お父さんは、仕事のストレス発散のためにパチンコをしているんだ。家にいるのが嫌なんだ」と彼女は思っていました。

しかし、ミロスのカリキュラムを受けていく中で、自分が物事の一側面しか見ていない事、しかも、その側面に感じているものは自分の無意識だと知り、自分が見ていた父も、自分の欠乏感がつくり出していたことがわかってきたのです。

家族に対する父の愛

当時、給料を全て母に渡していた父は、お小遣いなど持っていませんでした。それなのに、Iさんの欲しいものは何でも買ってくれたし、いろんなところへ連れて行ってくれました。また、パチンコに勝った日は、「今日は外で食事でもしよう」と嬉しそうに電話をかけてきました。

「父は、家族のためにパチンコをしていたの!?」父の道楽でしかないと思っていた、その概念が崩れました。

当時、父が勤めていた会社が他社に吸収合併され、それを機に父は退職し、家族を養わなければならないというプレッシャーの中で、想像もつかないほど苦しんでいたにちがいない。就職活動の傍ら、パチンコでお金を増やそうとしているうちに、どうにもならなくなってしまったのだろう…。

Iさんは、たとえ歪んだ愛情表現でも、家族に対する父の愛を感じました。父への確執も、許せなかった過去も、幻想のように彼女の中から消え去り、残ったのは、父と母は愛し合っていたという真実と、自分も両親から愛され、大切にされていたというリアルな感覚でした。

取りこぼした愛を受け取ると…

そして、取りこぼした愛を受け取ることができてから、Iさんは、お金に困ることがなくなり、遺産という形で母の愛も受け取りました。また、以前は、男性から酷い扱いを受けたり、異性関係で苦労したりしましたが、父の愛を感じてからは、何処に行っても男性から大切にされるようになり、気づけば、ミロスに出合った頃に抱えていた悩みまでも終わっていたのです。

「父にありがとうと伝えたい…」Iさんは、湧き起こる想いのままに、父に連絡をとりました。電話越しの父の声に深い愛を感じ、20年以上も自分が信じ込んできた世界がバーチャルなものであったこと。そして、ミロスで誤解が解けたことで、受け取れた両親の愛を、父の話す言葉からも聴くことができました。

親子の絆を取り戻せた

「ミロスを知らなければ、一生、父のことは許せなかった」とIさんは言います。システムを知り、断ち切った父との縁を再生させ、本当の意味で、彼女は親子の絆を取り戻すことができました。近々、お父さんに会いに行くそうです

(終わり)

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