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未来からの声に導かれて~結婚の真意を体験~

Rossco’s Eyes ~人生を俯瞰する視点~ Vol.277


Introduction

結婚は人生の大きなテーマですが、当たり前になりすぎて、その意味を深く考えることはあまりないと思います。一昔前なら、愛する人と結婚し、子どもを生み、家族をつくり、子育てやいろんな経験を経て、老後は夫婦でゆっくりと過ごす…といったイメージを多くの人が持っていたかもしれませんが、近年は、両親の離婚や世間のネガティブなイメージから、結婚に価値を置かない人が増えています。

しかし、結婚について私たちは何を知っているのでしょうか。誰からも教わったことがないなかで、男も女も傷つき、間違ったイメージでつくられた結婚しか知らないのではないでしょうか。そこで今回は、ある女性の体験に基づき結婚の真意に触れていきます。

幼い頃から結婚に絶望しつつも、小学生の時にどこからともなく聞こえてきた「あなたは“本当の結婚”をする」という声を忘れないでいたある女性(Nさん 50代 愛知県)が、ミロスシステムに出合い、その意味を今まさに体験している様子をお伝えします。

『未来からの声に導かれて~結婚の真意を体験』

小学生の頃に聞いた不思議な声

両親の不仲が原因で、家族というものに絶望していたNさんは、小学生の頃には「結婚はしない」と決めていました。しかし、授業中にどこからともなく聞こえてきた不思議な声、

『あなたは本当の結婚をする』

の意味を、のちにミロスシステムに出合い体験することになるのです。

結婚から遠ざかる生き方

大人になるとNさんは、寂しさを紛らわせるように恋をして、好きな人に嫌われまいと相手に合わせ、結局は、疲れ果てて別れてしまうというパターンを繰り返していました。

その間にも周りの友人は次々と結婚していき、気持ちは焦っても、両親から結婚を急かされると、私が幸せになれないのはあなた達のせいだと怒り、「幸せになってたまるもんか」と思うのでした。

結婚話も出ましたが、自分への強固な思い込み-“私は幸せになる価値がない”-が邪魔をして、Nさんは無意識に結婚を遠ざけていました。そして、そんな自分を取り繕うために仕事に生き甲斐を求めますが、何をしても長くは続かず、さらに無価値感は膨らみ、将来の不安につぶされそうになっていました。

“本当の結婚”の意味

そんな時、彼女はミロスシステムに出合い、“本当の結婚”の意味を知っていくのです。

実はこの世は、プラス極とマイナス極、善と悪、生と死など、すべてのものが“相対のペア”で存在しています。人間の男と女も代表的な相対のペアであり、さらにその内面には、父と母から受け継いだ男性性、女性性というペアのエネルギーを持っています。そして、この2つのエネルギーが分離、対立していることで、人生に様々な問題を生み出しているのです。

父との関係性が変わった

当時、父との関係性が最悪だったNさんは、父に感じるものを通して、自分が嫌い抑圧しているもの(極)と、その片側(極)に傾き生きている自分を知りました。そして、自分が抑圧したものを父に映し見ていたことがわかると、父への抵抗感は消え、父も変わり、もともと仲の良かった親子のように変わってしまいました。

実はこの時、彼女は子どもの頃から探し求めていた“本当の結婚(融合)”を体験していたのです。父に感じるものを通して知った自分の2極が融合し、Nさんは全く新しく変容しました。過去の恋愛パターンもリセットされ、ついに、目の前に未来を感じさせる男性が現れたのです。

歳下の彼との出会い

彼はNさんより19歳下ですが、今までの生い立ちを話していくうちに、2人はまったく同じ感情面(心の傷)を持っていることがわかりました。Nさんにとって彼は“もう一人の自分”のような存在になり、出会ってからわずかな期間でプロポーズされ結婚しました。

夫婦となったNさんたちは、いよいよ結婚の醍醐味を体験できるゾーンへと入っていきます。

同質のものを持つ男と女が一緒になるのは、その感情面がつくり出す負のパターンを2人で断ち切り、その1組ならではの創造的な人生を思う存分楽しめるようになっているからです。

子ども時代、寂しい家庭環境で育った二人は、お互い結婚に対して高い理想を持っていたため、現実とのギャップに苦しみ、最初の頃はぶつかり合い、怒りと悲しみの連続でした。

しかし、ミロスの様々なカリキュラムを夫婦一緒に受けることにより、理解が深まり、互いにパートナーに感じるものを通して知れた無意識の感情面を分かち合えるようにまでなっていきました。

同質の感情面がつくり出す負のパターン

Nさんが抱えていたものは強烈な罪悪感でした。幼い頃、妹に両親の愛を奪われたと思い込み、妹に酷い行為をした自分を悪魔のように感じ、「こんな悪い子がこの家にいてもいいんですか?」と思いながら生きていました。

一方の夫は、幼少期に両親が離婚し、その後、母が再婚して新しい父親ができますが、その父が怖くて常に緊張し、「僕はここに居てもいいの?」「僕が悪い子だから怒っているのかな…」と思っていました。

2人の人生は、まるで同じ人生かと思うほど重なっていました。愛の欠乏感と自分に対する無価値感を抱え、人に愛されようと頑張ってきましたが、欠乏感、不足感から生まれた願いは反転し、結果、“愛されない”“認めてもらえない”世界をずっと見てきたのです。

しかし、寂しい子ども時代も、自分の勝手な思い込みからつくられた“間違った自己イメージ”が映し出された世界であることを知りました。夫婦で答え合わせをするように、一つ一つ誤りを見つけ、「だから上手くいかなかったのか」と理解していくことで内面の葛藤が終わり、今まで滞っていたものも、良い方向へと一気に動き出したのです。

結婚(融合)により生み出される思い通りの世界へ

人間関係の摩擦はなくなり、仕事面では、以前から夫婦で希望していたものが、まったく予期しないところで叶っていきました。男と女で内面の葛藤(分離)を超えていく結婚(融合)により生み出される創造性が、思い通りの世界をつくっていく。まさに結婚の醍醐味を、Nさん夫婦は今、体験しています。

小学生の時に聴こえてきた“あの声”-「あなたは本当の結婚をする」-は、本当の結婚を知った現在のNさんからの声だったのです。

(終わり)

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