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時空を超えて、新たに人生を生み直す

Rossco’s Eyes ~人生を俯瞰する視点~ Vol.150


Introduction

過去に戻って問題を解決し、現状や未来をつくり変える…そんな映画やテレビドラマは昔から私たちに夢を与えてくれました。タイムマシーンや未来のテクノロジー、時空を自由自在に移動する人物が登場し、主人公を導いていく。誰もがそんな世界に憧れたのではないでしょうか。

もし、本当に、時空を超え過去を変える方法があるなら、みなさんは何をリセットし、どんな人生につくり直すでしょう。

今回ご紹介する実証例は、幼少期に母と死に別れて以来、孤独で寂しい人生を送っていたある女性(Kさん)が、ミロスシステムの実践により、時空を超えて問題を終わらせ、新たに人生を生み直した体験です。

『時空を超えて、新たに人生を生み直す』

幼い頃に母を亡くしたKさん

Kさんは6歳の時、母がお産でお腹にいた子供と一緒に亡くなるという悲劇に見舞われました。小学校に入学する数か月前のことでした。今まで幸せだった家庭は一変。暗く重い悲しみに包まれ、その日から辛い人生が始まりました。

弟は父方の祖父母に引き取られ、Kさんは父と二人で暮らすことに。しかし、父は仕事や付き合いで忙しく、朝早くから出掛け、夜は遅くまで帰って来ないという生活が続きました。彼女は家に一人でいることが多くなり、不安で孤独な日々を送っていました。

母親がいない子ども時代

まだ家事はおろか自分の身の周りのこともままならないKさんは、親戚や近所の方のお世話になりながら生活していましたが、親切な大人たちの厚意に感謝しながらも、自分に向けられる“憐れみ”の視線や言葉に惨めさを感じ、また、時々聞こえてくる“父への陰口”に抵抗感を抱き、良い人たちの中に“悪”を見つけるたびに、大人への不信感も膨らんでいきました。

そんななか、お腹をすかせて学校で倒れることもありました。母親が生きていれば、おそらくそんなことにはならなかったでしょう。普通なら親の保護下で得られるはずの生活やいろんな面でのケアがないなかで、彼女は暮らしていたのです。

自殺未遂を繰返した

母が恋しくてたまらなくなったときには、夜空を見上げながらこう言いました。

「お母さんはどうして私をおいて逝ってしまったの? かえってきて…」と。

母がいない寂しさ、孤独感、空虚感は何をしても埋まらず、そんな彼女が見る世界には、喜びや幸せもありませんでした。

中学生の頃には、自殺を考えるまで精神的に追い込まれ、何度も自殺未遂を繰り返し、“母のもと”へいこうとしました。しかし、彼女をこの世に引きとめたのも、“母への想い”でした。母が悲しむようなことをしてはいけない…と自分を奮い立たせ、「これからは、どんな事が起きても生き抜いていこう」と固く決意したのです。

私はダメな母親・・・

そんなKさんも成人し、結婚し、家族を持ちました。夫は気性が荒く暴力を振るわれることもありましたが、いつかは変わってくれるだろうと思い、現実から目をそらしてやり過ごしていました。しかし、夫のDVはエスカレートし、ある日、夫から決定的な言葉を投げつけられたのです。

「母親に育てられていないお前が母親になれるわけがない。最悪な生活をしていたそうじゃないか。そんなお前に子供は任せられない」

自分の一番痛いところを突かれ、何も言い返すことができませんでした。夫の言うとおり、「私はダメな母親だ。娘を育てる資格がない…」と思い、Kさんは離婚を決意したのです。

娘を置いて出て行くことに

「もうどうすることもできないの。本当にごめんね、お母さんを許してね…」

Kさんは、身を引き裂かれるような思いで、まだ幼い娘を置いて一人で家を出て行きました。

“母において逝かれて”辛い人生を歩んできたKさんは、自分が母親になった時、現象は違っても自分も“娘を置いて”出て行ってしまったのです。

しかし、この頃はまだ、なにが原因でこうなっているのか、その真相を知るための手がかりもありませんでした。そして、その後、娘を自分の手元に取り戻すことができましたが、幸せにはなれませんでした。

亡くなった母の深い愛

一体、どうしてこんなことになってしまうのか…自分の人生を恨むこともありました。しかし、その後、ミロスシステムに出会い、人生をリセットし再生させていく“答え”を見つけていったのです。

目の前の相手に感じるものを“自分と一致させていく”ミロスの実践のなかで、お産でこの世を去った母の最後の想いを感じてみたとき、今まで見えなかったものが見えてきたのです。

「もう無理かもしれない…本当にごめんね。あなた達を残して逝ってしまうお母さんを許してね…。産んであげられなくてごめんね…」

母が自分たちやお腹の子供を想う気持ちと、自分が娘を置いて家を出て行った時の想いが重なりました。その時、母がどれだけ自分のことを想ってくれていたか、深い愛を感じることができたのです。

“愛を知ることなく育った”という思い込みが原因

すると、“母の愛を知らずに生きてきた”と思っていた人生が、本当は“ずっと母の愛に包まれ、愛の中で生きてきた”人生だったことに気づいたのです。その瞬間、孤独で寂しかった人生は“幻想”に変わってしまいました。

そして、母の愛をKさんが受け取れたことで、彼女の母が持っていたであろう“罪悪感”も、Kさんが自分の娘に対して持っていた“罪悪感”も、同時に消えてなくなったのです。

結局は、周りの人たちから感じていた“憐れみ”も、“惨めさ”も、世間からの“視線”も、愛のない夫婦生活も、離婚を決定づけた夫の言葉も…、すべては“愛を知ることなく育った”という“誤った思い込み”が引き起こしていた現象でした。

時空を超えて人生がリセットした

こうして人生の全体像が見えた時、時空を超えて、何もかもがリセットされてしまいました。世代間に繰り返してきた悲しみのドラマは完全に終わったのです。

Kさんの人生は一変し、娘との関係性も変わり、すべてに愛を感じずにはいられない人生に変わってしまいました。

いかがでしたでしょうか。目の前の現象や自分の感情に取り込まれてしまうと、何も見えなくなってしまいますが、ミロスシステムの“全く新しい視点”から人生の全体像を観ることで、時空を超えて、問題の根源からリセットし、新たな人生に生み直すことができるのです。

(終わり)

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