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新しい“就活” — 自分を知ることで本当の道が見つかる【前半】

Rossco’s Eyes ~人生を俯瞰する視点~ Vol.107


Introduction

厚生労働省が発表した平成25年度の「大学新卒者の就職内定率」は90%以上となっています。しかし、この数字は就職の実態とかけ離れており、正社員として就職できたのは全体の約60%にとどまります。

一方、非正社員や一時的な仕事に就いた者、進学も就職もしなかった者を合わせると、大学新卒者の4分の1近くを占め、相変わらず厳しい状況が続いていることがわかります。

今回ご紹介する実証例のNさん(男性・現在大学4年生)も、なかなか内定がもらえず就職活動に苦戦していました。しかし、ミロスシステムに出会い、自分を知っていくことで状況は一変。“企業が求める人材” へとみるみる変容していったのです。

『新しい“就活” ― 自分を知ることで本当の道が見つかる』【前半】

20社以上の企業から不採用通知

昨年12月から就職活動を始めたNさん。特にやりたい仕事もなく、どこか適当な企業に就職できればいいと思っていた彼は、就活マニュアルに載っているとおりに自分を装い、退屈な企業説明会と面接をこなしていました。

彼のようにやりたい仕事がなかったり、やりたいことを諦めて条件の良い企業に内定をもらうことが就活のゴールになっている学生は少なくありません。

しかし、採用する企業側からすれば、就活は “会社の利益につながる人材の採用活動” です。適当に自社を選んでやって来た学生に魅力を感じるはずがありません。

案の定、Nさんは、面接を受けた20社以上の企業すべてから不採用の通知を受けました。表向きは明るく振る舞ってはいても、内心は自己否定の言葉でいっぱいだったといいます。

人生の転機

しかし、そんな彼に人生の転機が訪れます。3月も終わりにさしかかった頃、参加したある会社の説明会で、彼の運命を変える “ミロスシステム” に出会ったのです。

その日の説明会も、いつもと同じく資料を読み上げるだけのつまらないものだと思っていました。ところが、始まるやいなや、スピーカーの男性の話に会場の空気がみるみる変わっていき、気がつけばNさんも前のめりになって聴き入っていました。

実は、その男性はミロスシステムを学んでおり、システムの理解が深まるたびに講演依頼の仕事が入るなど、ビジネス面で著しい成果を上げていたのです。

特に今年に入ってからは小学生から大学生にいたるまで、学生を対象にする機会が増え、『本当の自己分析』というテーマで活発に講演活動をおこなっていました。

Nさんは、彼の話をもっと聴きたくて、彼に面会の約束を取り付けます。

子供時代の苦しみ

約束の日 ─彼を前にしたNさんは、どういうわけか、今まで誰にも話すことのなかった自分の生い立ちについて話していました。

父から毎日のように暴力を振るわれ、怯えていた子供時代。助けてくれなかった母への怒りや絶望感。学問、スポーツ共に優秀な姉と自分を比べて劣等感を抱き、自分を否定していた毎日。家の中に自分の居場所がどこにもなく、次第に部屋に閉じこもるようになっていったこと。

中学2年の時、彼が「二度と父と話さない」と決めると、父が都合良く単身赴任することになりました。

また、大学進学時には迷わず県外の学校を選び、家族から逃げるように家を出て、一人で暮らし始めました。8年もの間、Nさんは父と会うことも話すこともなかったのです。

思い込みで作られた幻想

彼は、一人の生活に開放感を感じていたはずでした。しかし、実は依然として “暗い子ども子供時代” に縛られていました。

Nさんによると、彼は「幼い頃から親の愛情を感じられない家庭環境で育ってきた」そうです。しかし、人間の記憶というのは実に曖昧なもので、ほとんどが思考のジャッジによる “思い込み” で作られた幻想なのです。

どういうことかというと、父から暴力を振るわれたことは事実でも、その時に “父に感じたこと” や、そばで見ていた “母に感じたこと” が彼の “思い込み” であるということです。

無意識の“欠乏感”

Nさんは「父は僕のことを嫌っている」「僕をストレスのはけ口にして暴力を振るっている」と思っていました。助けてくれない母には「見捨てられた」と思っていました。そして、その誤った思い込みから父や母を見て、さらにネガティブな “幻想の世界” をつくっていたのです。

本人に自覚はありませんでしたが、親に愛されていないという欠乏感をバネにして彼は生きていました。すると、どうなったのでしょうか。

いくら頑張っても、バネにしている無意識の “欠乏感” がさまざまな現象となって目の前に表れ、その現象を見てまた “欠乏感”を抱く ─ そんな “この世の繰り返しの仕組み” から抜け出せなくなったのです。

思い込みから作られる“盲点”

また、「父に嫌われている」という思い込みは、大きな “盲点” を生み出します。父がNさんのためにしてくれたことには鈍感になり、その結果、父の愛を求めている自分の気持ちもわからなくなっていました。

「あの父が悪いんだ…」「あの母のせいだ…」

ずっと両親を嫌い、家族を切り離して生きてきたNさん。そんな彼が、実は “自分の中にある葛藤” が自分の人生において足を引っ張っていたことを知っていきます。

(シリーズ後半へつづく)

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