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幸せを邪魔するものは、実は自分の無意識だった【前半】

Rossco’s Eyes ~人生を俯瞰する視点~ Vol.78


Introduction

幸せになりたい、夢や希望を叶えたい — 誰もがそう思っていますが、なかなか自分の思うようにはいかないものです。逆に、不安に思っていることや望んでもいないことが現実化することのほうが多いのではないでしょうか。

しかし、あらゆる現象をつくりだしている “この世の仕組み” や “人間の思考様式” を紐解き、システム化したミロスプログラムの体験者は、どのような問題でも根源からリセットし、見事に人生を再生しています。

これからご紹介する実証例は、DV、離婚、病気など、ネガティブな体験を繰り返してきた女性(Fさん)がミロスプログラムに出会い、自分の人生を最も支配しているものの正体を知ることにより、窮屈な人生から自由になっていった体験です。

『幸せを邪魔するものは、実は自分の無意識だった』【前半】

激しい腹痛に襲われても

仕事で多忙な日々が続くなか、Fさんは突然、激しい腹痛に襲われました。そして、医師から「子宮にガンの疑いがあるので、明日にでも大きな病院で検査を受けるように」と言われます。しかし、そんな状況のなかでも、彼女は翌日に控えた仕事のことが気になって仕方がありませんでした。

「明日の仕事を完璧にこなせば、私はみんなから認められる。自分の存在をアピールする絶好のチャンスを逃したくない」

生命に関わる病気かもしれないというのに、彼女にとっては “評価を得ること” のほうが大切だったのです。

医師の忠告を無視して

翌日の検査の結果、ガンは見つからず、子宮が腫れているだけであることがわかりました。一気に安心した彼女は、すぐにでも通常の生活に戻ろうとしました。しかし、ここでまたストップがかかります。

「走ったり、激しい運動は絶対にやめてください…小走りでもダメですよ」

医師の忠告は、常に走り続けてきた彼女の生き方そのものに対する “一旦停止” の命令のようでした。それでも彼女は、「あの仕事は私がいなければ…」という思いから、検査が終わるとすぐに会社に向かいました。

なぜ、仕事で評価を得ようとしたのか?

ところが、職場に到着してみると、その仕事は滞りなく進められていたのです。自分がいなくても全く問題がない様子を見て、彼女は急に自信をなくしてしまったそうです。

しかし、この時、彼女はまだ気づいていませんでした。自分のことを認めることができない “欠乏感” を、他人から評価を得ることで埋めようとしていることを…。

彼女は自分を認めてくれる人、評価されるものを常に探し、それに依存し、無理をして頑張っていたのです。また、常に何かをしていないと落ち着かない、リラックスすることができない性格も、無意識の欠乏感からつくられたものでした。

矛盾した生き方を選んでいた

そんなFさんにとって、今回の病は人生を見直す大きなチャンスとなったのです。知人に子宮が腫れていることを話したところ、こんな質問が返ってきました。

「女として何か我慢していることがあるんじゃないの?」

そう言われても何も思い浮かばなかったため、本音を出してみました。

「本当は仕事なんかしたくない。会社を辞めて、穏やかな生活がしたい。結婚して子供を産んで、幸せな家庭を築きたい」

言葉にしたことで、Fさんは自分のなかの矛盾に気づいて驚きます。幸せになりたいと言いながら、実際はそれとは真逆の生き方をしていたのです。つまり、彼女は自分の思いとは裏腹に、“女として幸せになること” を我慢していたということです。

子供時代に作られた観念的思考

しかし、彼女はどうして我慢しなければならなかったか ─ ミロスプログラムによって、その真相が明らかになっていきました。

私はまず、彼女がどんな観念的思考をもっているのか、子供時代に遡ることにしました。人間の思考体系は、“子供の頃に親をどう見ていたか” によってつくられるからです。

はたして彼女は親に何を感じていたのでしょうか…。Fさんの母は女手ひとつで三人の子供を育てたそうです。その苦労は生半可なものではありませんでした。

365日、朝から晩までひたすら働き続ける母を見て育った彼女は、自分でもわからないうちに、“働かなければ食べていけない” “立ち止まったら生きていけない” という恐怖観念を持つようになっていました。

母を苦しめているのは自分

そして、高校生になった時、母を楽にしてあげたいという思いからアルバイトを始めます。“働きさえすればお金になる” “お金さえあれば楽になれる” ─ そう信じた彼女は、がむしゃらに働きました。

Fさんはまた、自分たち子供のために苦労している母に申しわけなく感じていました。

「子供が一人だったら、お母さんはこんなにも苦労しなくてすんだのに・・・」

Fさんは、大好きな母を苦しめているのは自分だと思い込んでいたのです。子供にとって、自分が生まれてきたことに対する罪悪感ほど辛いものはありません。彼女はそんな辛い感情を感じないよう、自分の無意識の奥にしまい込み、それまで生きてきました。

生まれてきたことへの罪悪感が…

結婚して子供を産んで、幸せな家庭を築きたい…そう言いながらも、彼女は心のどこかで次のように思っていました。

「結婚して子供を生んでも、離婚をするくらいなら、はじめから結婚しないほうがましだ。子供は親の負担になる。お母さんを不幸にした私が幸せになることなど、絶対に許されない…」

無意識の中に抑圧している “生まれてきたことへの罪悪感” がいろんな場面で誤った思い込みをつくりだし、幸せになることを邪魔していたのです。

後半は、Fさんが人生に起こったさまざまな出来事に対する理解を通して “無意識がつくり出した誤った思い込み” を解除し、しがらみから自由になっていく様子をお伝えします。

(シリーズ後半へつづく)

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