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“反転”のトリックの中で繰り返される男と女の関係性

Rossco’s Eyes ~人生を俯瞰する視点~ Vol.118


Introduction

結婚生活の悩みは様々ですが、「“なぜ” こうなってしまったのだろうか」と思うことが多いのではないでしょうか。原因がはっきりしないから解決策もわからない。結婚が忍耐と妥協の連続だと言われるのもこのためではないでしょうか。

今回ご紹介する実証例は、問題だらけの結婚生活に心底疲れ果てていたある女性(Hさん)が、ミロスシステムにより、今まで知ることのなかった自分の内面の無意識を知っていくことで、代々続いていた夫婦の関係性を終わらせることができた体験です。どうしてもうまくいかないという方のヒントになれば幸いです。

『“反転”のトリックの中で繰り返される男と女の関係性』

夫婦関係に溝が

子供を育てながら仕事と家事を両立させるだけでも大変なうえに、認知症の舅の世話、嫁姑問題が重なり、Hさんは心底疲れ果てていました。夫は仕事で帰りが遅く、家の事はHさんに任せっきりで、相談をしてもどこか他人事のような返答ばかり。

どうにかしたくて話し合っても、互いに自己弁護と相手を攻撃するだけで、夫婦の溝は深まるばかりでした。

もうどうすることも出来ない

味方になってくれる人もいない、話を聴いてくれる人もいないなかで、彼女のストレスは溜まりに溜まり、そのはけ口は立場の弱い子供へと向かいました。

そのことで一層家族から責められ、彼女自身も罪悪感に苛まれ、どんどん窮地に追い込まれていきました。

仕事もうまく行かなくなり、他人と比べては落ち込み、自分の運命までも恨めしく思うようになっていました。

そして、もうどうすることもできないお手上げの状態になった時、ミロスシステムによる自己の解体がはじまったのです。

両親の関係性が映し出される

そこで初めてHさんは、親から子へ、男(父)と女(母)の関係性が受け継がれていることを知ります。

そして、男も女も無意識のうちに何かをバネにして生きていることで、そのバネにしたものが表に反転し、相手に映し出されるため、どうやっても男と女は対立し合うようになることを彼女は知りました。

どんなに頑張ってもうまくいかなかったのは、トリックに取り込まれていたからだとわかり、内心ほっとしたそうです。

では、仕事ばかりで家庭を顧みない夫に不満をぶつけてきたHさんですが、彼女の何が表に “反転” し、夫に映し出されていたのでしょうか。

夫に言いたいことを言えずにいた

Hさんから見た夫は、仕事をすることで自分の存在価値、男の威厳を保とうとする身勝手な男でした。

しかし、彼女が夫に求めるものは、もっと家のことに関心を持って欲しい、子供と遊んで欲しい、そして、何よりもこんなに大変な想いをして頑張っている自分のことをわかって欲しい、認めて欲しいというものでした。

彼女は、まったく違う方向を向いている夫のことが許すことができず、人の気持ちも知らないで、自分の正論ばかりを押しつけてくる夫のことを憎らしく思っていました。

その一方で、夫婦関係がこじれることを避けたかったHさんは、自分さえ我慢すれば、そのうちうまく行くかもしれないと思い、言いたいことも言わず、なんとかやり過ごしていました。

両親の関係性の繰返し

こうして自分と夫の関係性を客観的に見ていた時、彼女はあることにハッと気づきます。子供の頃、夫と同じものを父に感じていたことを…。

父と夫がぴったりと重なり、彼女は驚きました。そして、自分の姿が子供の頃に見ていた母の姿とも重なり、父と母の関係性を、今、自分たち夫婦が繰り返していることが見えました。

父の愛情を感じられず…

実は、Hさんは子供の頃から父親との関係性がよくありませんでした。

きっかけは、幼少期に父の言動に深く傷つき、それ以来、父と距離を置くようになったことでした。自分を傷つけた父を憎みながら、無意識では、父に愛されよう、認めてもらおうと努力していました。

しかし、父に傷つけられたことで、「父に愛されていない」と思い込んでしまった彼女は、父が自分に注いでくれる愛情を感じることができなかったのです。

欠乏感を埋めるために

Hさんは、父の愛情を感じられない欠乏感を埋めるために、父に、そして、父に代わる誰かに認めてもらおうとする人生を送っていました。しかし、バネにしているものが表に “反転” する世界です。

どんなに頑張っても、我慢しても、認めてもらえない世界を見つづけていました。

自分を愛することができないから

また、親から子へと夫婦の関係性が連鎖していたように、彼女の中にある欠乏感も、父と母から受け継いだものでした。そして、彼女のパートナーである夫も同質のものを持っています。

各々が相手に自分の欠乏感を映して見ているわけですから、どうやってもうまく行きません。

そして、愛されていないと思ったのは、ほかでもない彼女自身です。Hさんの内面の無意識は、自分のことを愛することができませんでした。つまり、彼女は自分を愛することが出来ない自分の姿を、相手に映して見ていたのです。

反転のトリックの中にいた

いろんな気づきがあるなかで、男性の性質や気持ちを知る機会もありました。そこでは、家族を守るために仕事をしているのに、妻から不満を言われる男の辛さ、男としての役割を果たしているのに、まったく認めてもらえない寂しさを知ることができました。

結局は、夫婦関係も親子関係も、反転のトリックのなかで各々の思いやりがすれ違っていただけでした。トリックがわからなければ、すれ違ったまま寂しい関係性が繰り返されていったでしょう。

幸せな人生へ

今回の実証例からも、人間がどうしてもわからなかった「なぜ」「どうして」がミロスシステムで明らかになることが奇跡だと言えるのではないでしょうか。

その後、Hさんの夫婦関係、舅姑との関係、子供との関係はまったく新しく変わってしまいました。つい最近まで不幸のどん底にいたとは思えないほど、彼女は今、幸せな人生を送っています。

(終わり)

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