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医師と患者の関係性を超えた、新しい医療現場

Rossco’s Eyes ~人生を俯瞰する視点~ Vol.63


Introduction

人生をリセット、初期化し、蘇生させるミロスプログラムは、あらゆる分野で成果がみられます。

前回は、荒廃した小学校が瞬く間に再生したという現役教師からの報告を紹介しました。今回は、医療の分野にもたらす新しい可能性について、個人開業医のY医師から届いた実証報告をもとにお伝えします。

『医者と患者の “関係性” を超えた新しい医療』

治すことができない“無力さ”……

ある日、Y医師のもとに高校時代の同級生が受診にやって来ました。検査結果は進行性のガンでした。すでに彼は3か月前から大学病院で治療を受けており、あと1か月で病状が改善しない場合は手術をしなければならないこと、そして、手術をすることで自分の声や食べる機能を失ってしまうことなどを打ち明けてくれました。

Y医師はガンなどの難病に接していて、いつも感じることがありました。それは、自分には治すことができないという “無力さ” でした。すべて大学病院に任せるほか彼を救う手立てはありませんでしたが、どうしても救いたい相手を目の前にして、何もできない自分に強烈な絶望感を感じていたのです。

鏡に映った自分が

それでも、せめて友人の苦しみを聴いてあげようと、ヒアリングを始めました。

Y医師「お前が今まで我慢してきたことを話してくれ」

力なくうなだれていた友人は重い口を開き、ポツリポツリと話し始めました。家族のために購入した家のローン返済費用と子供の学費を捻出するために、自動販売機でジュースを買うことも制限し、少しでも足しにしようと思って生きてきたことを話してくれました。

友人「俺はずっと我慢して生きてきたんだ…」

その言葉を聞いたとき、Y医師はハッとしました。目の前で語っているのは友人ではなく “自分そのもの” だったからです。まるで、鏡に映った自分が心の叫びを訴えているように見えました。

そのとき、Y医師の脳裏に高校時代の自分の映像が鮮明によみがえりました。親が敷いたレールの上を歩むだけの人生に抵抗し、自分を表現できる仕事を探して、小説家、ジャーナリスト、カメラマン、アーティストなど、いろんなことに興味をもってチャレンジする自分。

しかし、どれも長くは続きませんでした。なぜなら、少し上達すると必ず自分よりはるかに才能のある者が目の前に現れ、力の差を感じて自信を失うたびに、その道をあきらめていたからです。

コンプレックスをバネに頑張っても

何者かになりたくても、なれない自分…。自分の無力さを感じ、将来に絶望する自分…。

ガンになった友人を通して見たものは、“生きる希望のない自分” でした。救いを求めてやって来た友人に映し出されたものは、紛れもなく “救われていない自分” だったのです。

しかし、Y医師はミロスプログラムを学んでいました。コンプレックスをバネに頑張っても、そうやって頑張った分、水面下ではコンプレックスが同じ大きさで膨らみ、さらに自信を喪失させる現象として現れる。自分を認めることができず、その欠乏感を埋めようと努力しても、必ず “劣等感” や “絶望感” を感じる結果に終わってしまう。それは、この世界が『自分への評価が目の前に映し出されるシステム』になっているからです。

トリックから抜け出すことが

Y医師は、自分が関係性の “トリック” にはまり込んでいることを理解しました。そして、『自分と相手は等しいものであり、両者の間の空間に見えてくるものはすべて自分の情報である』という認識で相手を見たとき、他人と比べて感じていたコンプレックスも、実はもともと持っている “自分自身への評価” だったことを体験したのです。

「結局、未来の可能性を壊していたのは、他でもない自分だった…」

こうして自分の人生を紐解いたことにより、Y医師は “トリック” から抜け出すことができました。それと同時に、現在の自分の中に存在し続けていた “少年時代の自分” も解放され、過去にさかのぼって人生がリセット(初期化)し、蘇生されました。Y医師の中からガン治療に対する恐怖はすでに消えていました。忘れ去っていた青春時代の自分を映してくれた友人に感謝し、別れ際にこう言いました。

「大丈夫、必ず治るから」

ひと月後の検査結果では……

ひと月後、友人が大学病院の検査結果を持って再び来院したとき、CT、MR、内視鏡、PETなど、いずれの検査にも “ガンは認められない” と記載されていました。

現在、Y医師は『すべては自分であり他者は存在しない』という全く新しい認識をもとに、医師と患者という “関係性を超えた位置” から患者と向き合っています。そのようにして患者に感じること、また院内の職員に感じることを通して自分を知ることにより、今後の医療における新しい可能性を感じさせる出来事が起こり続けているといいます。

Y医師のほかにも、医療従事者、そして病気を患っていたご本人から数々の実証報告が届いています。末期ガンのように、現代医学では完治が難しいと思われる難病が消えたという報告も少なくありません。そのいずれもが薬物療法などによって徐々に病状が改善していったのではなく、ミロスプログラムの実践直後、あるいは数日後の検査等で病状が消えたことが確認されています。

新しい認識を持った医療

日本の医療制度は世界でもトップクラスですが、それとは反比例して、患者の満足度が低いのも事実です。また、医療関係者のなかには現在の医療制度に疑問を持っている人や、人間関係で悩んでいる人が多いといいます。

私がお伝えしたいことは、医療行為が必要ないということではなく、このような新しい認識をもとに医療に従事する人が増えることで、その分野が飛躍的に進歩するということです。

ミロスプログラムは、人間関係をはじめとする様々な関係性を生み出している “根源”を解き明かします。このプログラムを理解することで、身近なところでは医師のメンタルケアや院内の人間関係の円滑化、さらには医療サービスの向上、患者の回復率の向上にいたるまで、その可能性は無限に広がっていくでしょう。

(終わり)

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