人間は、人生の中で何度も同じ過ちを繰り返すものです。もう二度と繰り返すまいと心に誓っても、無意識にまた同じ過ちを繰り返します。
どうしてそうなるのか…。これからご紹介する実証例でそのヒントをお伝えします。
今回ご紹介する実証例は、異性関係やお金のトラブルが絶えなかったある女性(Kさん40代 香川県)が、ミロスシステムに出合い、人生を紐解くことで、永遠に続いていたかもしれない負の連鎖をリセットした体験です。
『人生を紐解き運命を変える~母から娘へ遺伝していた思考をリセット』
恋愛がきっかけで上手くいかなくなる
子どもの頃から比較的めぐまれた環境で育ったKさんが、思い通りにいかない人生を体験しだしたのは、親元を離れ東京の美大に進学した頃からでした。幼い頃から絵を描くことが好きで、高校から美術系の学校に通い、大学では主にグラフィックデザインを専門的に学んでいました。
しかし、恋人ができると、彼中心の生活になってしまい、大学へも行かなくなり、Kさんは進級できないまま退学します。
その後、メイクアップアーティストやフローリストを目指しますが、長くは続きませんでした。また、恋愛面でも、浮気、二股など、相手の男性からぞんざいな扱いを受け続けていました。
元恋人が現れ結婚
そんな生活にとうとうKさんも疲れ果て、実家に戻り、地元の男性と結婚話が持ち上がった時でした。元の恋人が現れたのです。
追いかけても振り向いてくれなかった彼に「やっぱり君しかいない」と言われ、Kさんの心は大きく揺れました。あれほど辛い思いをしたにも関わらず、彼が自分の方を向いてくれたことが嬉しくて、「今度こそ大切にしてもらえる」と信じて、結婚したのです。
しかし、結婚生活はうまくいきませんでした。
離婚・借金などトラブルが絶えない
夫に愛されていないと感じた途端に、夫を疎ましく思うようになり、家庭内別居の末に離婚。その後も、男性と深い仲になると利用され、大金を騙し取られ、多額の借金を抱えるなどトラブルが絶えませんでした。両親にも迷惑をかけ続け、自分の愚かさに辟易していました。
まさに人生どん底の状態の中、「私は幸せにはなれないだろう」とあきらめかけた時、Kさんはミロスシステムに出合い、カリキュラムを受けていく中で運命が変わっていったのです。
異性関係・お金の問題を繰り返す
Kさんが何度も繰り返した過ちは、異性関係とお金の問題でした。“自分だけを愛して欲しくて”相手の言い成りになり、何もかも吸い取られていくパターン…。
毎回、男性から“ぞんざいな扱い”を受けていましたが、実はそれが彼女の自分自身に対する無意識の扱いでした。自分を否定し、無視をしているのは他でもない“この私”だということを、恋愛関係でずっと見ていたのです。
しかし、なぜそこまで自分を愛することができなかったのでしょうか。
自分を愛せなくなったきっかけは
Kさんは、人生を思い起こした時、そのきっかけとなる出来事が浮かんできました。
彼女が小学6年生の時、父からこんなことを聞かされます。「お母さんは、お前を産むと育児ノイローゼになり、お兄ちゃんだけを連れてしばらくの間、実家に戻っていたんだ」
この話を聴いた時、Kさんは「私だけ置いていかれた…」「やっぱり母は、私よりも兄の方が可愛いのだ、大切なんだ…」と思いました。
そして、まだ幼かった彼女に自覚はなくても、自分が生まれてきたことに罪悪感を持ってしまったのです。
Kさんは、無意識に、自分を愛してくれなかった母を憎み、自分が不幸な人生を送ることで“復讐”していたことを知りました。
また、自分の存在を完全に否定し、自分を全く愛せないから、外側に“自分を愛してくれる人”“自分を認めてくれる人”を求め、求めれば求めるほど、バネにした欠乏感や罪悪感も増長し、目の前に“愛してもらえない”世界をつくり出していたことがわかりました。
先祖代々の女性と同じ苦しみ
そして、さらにカリキュラムを受けていくと、苦しんでいたのは自分だけではなく、先祖代々の女性が同じように苦しんでいたこともわかってきたのです。
実はKさんの母も、子どもの頃に同じような体験をしていました。4人兄弟の3番目で生まれた母は、自分を産んだ母(Kさんの祖母)の実家へ養女に出されたそうです。まだ幼い頃に、他の兄弟からその事を聞いた時、母がどんな気持ちだったか…それを考えた時、Kさんは胸がしめつけられるようでした。
そして、母自身も育児ノイローゼになり、娘(Kさん)を置いて実家に戻る時に、Kさんを通して、自分を養女に出さなければならなかった実母(祖母)の悲しみを追体験していたことを知ったのです。
愛の欠乏感の解放
祖母も、母も辛かったのだ…。そう思えた時、Kさんの中から欠乏感はなくなり、替わりに、体の奥から暖かいものがあふれ出しました。「私はずっと愛されていたのだ…」と、母の愛を自分の中に感じることができたのです。
結局、誰が悪いわけでもなく、愛し、愛されたいがゆえに生じた誤解から生まれた愛の欠乏感や自己否定が、代々女性に引き継がれ、それがもとでKさんは人生に何度も同じ過ちを繰り返していました。
ミロスに出合い、安心感に包まれた生活を送れるようになった今だからこそ、永遠に続いていたかもしれない負の連鎖が断ち切れたことが、どれだけ凄いことなのかを、痛切に感じているそうです
(終わり)